「ボトムアップ」と「トップダウン」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など、分かりやすく解説していきます。
「ボトムアップ」とは?
「ボトムアップ」は「下から上がる」ことを意味します。
これは、組織の下から上に向かう様子を示す言葉です。
つまり、組織の下位に位置する人達の意見により方針を決める場合などに、「ボトムアップ」という言葉を使用します。
「ボトムッアップ」のメリットは、実際の実行者たちの意見が反映されやすいことです。
組織を動かす実働部隊が出す意見は、より現場に即したものになるのです。
しかし、デメリットもあります。
デメリットは、多数の意見を統制する必要があり、意見がまとまりにくく、時間がかかることです。
また、多数の意見を反映した結果、整合性の取れない意見になったり、視点が外観をつかんでいなかったりという事態に陥る傾向があります。
「トップダウン」とは?
「トップダウン」は「上から下がる」ことを意味します。
こちらは、組織の上から下に方針などを伝達する形式です。
そのため、こちらのほうが伝統的なスタイルで、一般的なやり方と言えます。
「トップダウン」のメリットは、意思決定の早さと、全体整合の取りやすさにあります。
少人数の意思決定者、場合によっては一人の意思決定者が方針などを決定できることがメリットになるのです。
逆に言えば、このことがデメリットであります。
組織の大多数である実働部隊の意見が反映しにくい傾向があるのです。
このことは、大多数の同意を得にくく、ひいては組織全体のモチベーションに悪影響を起こす可能性まであるのです。
「ボトムアップ」と「トップダウン」の違い
それでは「ボトムアップ」と「トップダウン」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、意思決定者が、多数の下位レイヤーか、少数の上位レイヤーかの違いと言えるでしょう。
この言葉は、組織全体に対しても使えますし、部門や、チームなどの小さな単位にも使えます。
しかし、「ボトムアップ」と「トップダウン」が、示すものはどのケースにおいてもあてはまるのです。
一般的には、どちらが「よりよい」ということはなく、一長一短の考え方です。
そのため、両方の考えをミックスして取り入れるのが、望ましいとも言われているのです。
「ボトムアップ」の例文
「ボトムアップ」を使用した例文を挙げます。
・『ボトムアップで意見を集約した』
・『ボトムアップで方針を決めるのは時間がかかる』
・『ボトムアップで対策を考えたため、非常に現実的だ』
・『ボトムアップの考え方は、一長一短だ』
「トップダウン」の例文
「トップダウン」を使用した例文を挙げます。
・『トップダウンで指示を伝達した』
・『トップダウンで方針を決めたため迅速であった』
・『トップダウンで対策を考えたため、少し抽象的だ』
・『トップダウンの考え方は、一長一短だ』
まとめ
このように「ボトムアップ」と「トップダウン」は組織における意思決定の考え方を示す言葉です。
どちらにもメリットやデメリットがあるので、その特性を理解して使い分けるのが望ましいでしょう。