この記事では「いかがでしょうか」と「よろしいでしょうか」の違いを解説します。
「いかがでしょうか」とは?
状況や意見などをたずねる意の言葉です。
「いかが」には、相手に状況や意見をたずねるさまという意味があります。
「でしょうか」は疑問を表す言葉です。
たとえば、ある男性が紳士服売り場でスーツを選んでいたとします。
店員が似合いそうなスーツを持ってきてくれたので試着をしてみました。
試着をした姿を店員に見せたところ、店員が「いかがでしょうか」といいました。
このスーツは気に入りましたか、着心地はどうですか、これを購入しますかなど、さまざまな意味を込めて店員はこの言葉を使っています。
新作ドリンクが完成したので試飲をしてもらったとします。
作った人はこれはおいしい、絶対に売れると思っていますが、他の人も同じように感じるとは限らないので、他の人に飲んでもらっています。
他の人がどう思うのかは、作った人にはわかりません。
そこで、意見を求めてみました。
そのときに、この言葉を使います。
味はどうですか、おいしいですか、これを販売してもいいと思いますかなど、いろいろな意味が込められています。
「よろしいでしょうか」とは?
ふさわしいですか、好ましいですかといった意味です。
「よろしい」は「よい」を丁寧にした言葉で、ふさわしい、好ましい、望ましいという意味があります。
「でしょうか」は疑問を表す語です。
男性が紳士服売り場でスーツを選んでいたとします。
店員がおすすめのスーツを持ってきてくれたので試着をしてみました。
着てみて似合っていると思ったので購入を決めました。
しかし、ズボンの丈が長いので直してもらう必要があります。
そこで、店員に直してもらうことにしました。
丈の長さを決めたときに店員が「よろしいでしょうか」といいました。
この丈でいいですか、といった意味で言っています。
聞かれた方は、よい・悪いの2択で答えることになります。
飲食店でドリンクを注文しました。
このドリンクは、シロップ入りとシロップ抜きがあります。
普段この店に通っており、いつもシロップ抜きにしてもらっています。
商品を注文したときに店員が「シロップ抜きでよろしいですか」と聞いてきました。
シロップを抜いたものでいいですかという意味で言っています。
この場合、はい・いいえなどで答えることになります。
「いかがでしょうか」と「よろしいでしょうか」の違い
前者は状況や意見などをたずねる意の言葉です。
よい・悪いだけで答えることはできません。
後者はふさわしいか、好ましいかなどをたずねる意の言葉です。
はい・いいえなどで答えることができます。
「いかがでしょうか」の例文
・『これを使ってみてはいかがでしょうか』
・『この服はいかがでしょうか』
・『この料理はいかがでしょうか』
「よろしいでしょうか」の例文
・『これを選んでよいでしょうか』
・『この本でよろしいでしょうか』
・『よろしいでしょうかと聞かれて答える』
まとめ
たずねる言葉ですが意味は異なり、一方は状況などをきいており、もう一方はふさわしいかなどをきいています。