この記事では「ご一読ください」と「お目通しください」の違いを解説します。
「ご一読ください」とは?
一回読んでください、全体を読んでくださいというった意味です。
一読には、一度読む、全体にわたって読むという意味があります。
「ご」をつけると丁寧になります。
「ください」は「くれ」の尊敬語で、相手に何かを求めるときに使用をします。
そういったことから、この言葉は相手に対して一回読んでくれるように求める意になります。
たとえば、新製品の資料を作ったとします。
この新製品の企画を通すためには、自分が作った企画について相手によく理解してもらう必要があります。
理解してもらうために大切なことは、資料を読んでもらうことです。
しかし、読んでもらいたいと思っていても、相手は忙しくてそのような時間はないかもしれません。
資料を渡しただけでは、読んでくれないかもしれません。
必ず読んで欲しいときに、この言葉を使用します。
相手に対して読むようにとお願いをするのです。
読む回数は一回でよいです。
一回読んだだけでは、十分に理解できないこともあるでしょう。
そういったことから、じっくりとではない読み方を指しています。
「お目通しください」とは?
目を通してください、最初から最後までにわたってみてくださいという意味です。
目通しには、目を通す、最初から最後までにわたってみるという意味があります。
「お」をつけると丁寧になります。
「ください」は「くれ」の尊敬語で、相手に何かを求めるときに使用をします。
そういったことから、この言葉は最初から最後までみてくださいと相手に求めている意になります。
「見る」という意味であって、じっくりと読むという意味合いではありません。
面白い小説があると、文字を読み飛ばすことなくじっくりと読むことでしょう。
この言葉はそのときのような読み方のことではなく、さっと見ることを指しています。
ビジネスパーソンは忙しく、じっくりと何かを読む時間を作るのが難しいです。
それでも、見ておかなければならない資料やメールなどがあります。
相手に何かを渡して、それを見て欲しいときにこの言葉が使用されます。
「ご一読ください」と「お目通しください」の違い
2つの言葉の意味はほぼ同じで、相手に読むようにと求めていることを表しています。
後者の場合は、さっとという意味合いも含まれています。
「ご一読ください」の例文
・『こちらをご一読ください』
・『資料をご一読ください』
・『先ほどの用紙をご一読ください』
・『時間があるときにご一読ください』
「お目通しください」の例文
・『ぜひともお目通しください』
・『企画書にお目通しください』
・『配布した用紙にお目通しください』
・『参考としてお目通しください』
まとめ
2つの言葉の意味はほぼ同じで、同じような事柄に使用されています。
どちらも丁寧な言葉で、相手に読むようにと求めるときに使用をします。