「維持リハーサル」と「精緻化リハーサル」の違いとは?(ビジネス用語)を分かりやすく解釈

「維持リハーサル」と「精緻化リハーサル」の違い ビジネス用語【二語】

「維持リハーサル」「精緻化リハーサル」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。

「維持リハーサル」とは?

はじめに「維持リハーサル」について解説していきます。

ここで言う「リハーサル」は、心理学上の言葉です。

これは、音楽や演技で使われる「リハーサル」とは少し意味が異なります。

「繰り返す」「練習」するという部分は同じですが、より具体的な意味で使用されるのです。

それは、記憶する対象を、何度も繰り返して唱えることを意味するのです。

その中の一つが維持リハーサルです。

人間には短期記憶と長期記憶があります。

維持リハーサルは、短期記憶に記憶を留める、つまり「維持する」ために行います。

「精緻化リハーサル」とは?

つぎに「精緻化リハーサル」を解説します。

記憶する対象を、何度も繰り返して唱えることは同じです。

しかし、目的は長期記憶に記憶を転送することにあります。

つまり、「精緻化リハーサル」は短期記憶に存在する記憶を、長期記憶に転送するために繰り返し対象を唱えるのです。


「維持リハーサル」と「精緻化リハーサル」の違い

それでは「維持リハーサル」「精緻化リハーサル」の違いはどこにあるでしょうか。

これは、記憶する先が異なると言えるでしょう。

「維持リハーサル」が目的とする記憶先は「短期記憶」です。

いっぽうの「精緻化リハーサル」が目的とする記憶先は「長期記憶」なのです。

どちらも「リハーサル」であることは同じです。

記憶するために、対象の項目を繰り返し唱えることも変わりません。

しかし、その目的が異なり、記憶する先が異なるのです。

「維持リハーサル」の例文

ここでは「維持リハーサル」の例文を挙げていきます。

・『維持リハーサルは心理学の用語です』
・『維持リハーサルにより短期記憶を維持します』
・『維持リハーサルは短期記憶からの消失を防ぎます』
・『維持リハーサルは何度も言葉を繰り返します』

「精緻化リハーサル」の例文

ここでは「精緻化リハーサル」の例文を挙げていきます。

・『精緻化リハーサルは心理学の用語です』
・『精緻化リハーサルにより短期記憶を長期記憶に転送します』
・『精緻化リハーサルは長期記憶の構造に取り組むために実施します』
・『精緻化リハーサルは何度も言葉を繰り返します』

まとめ

このように「維持リハーサル」「精緻化リハーサル」はとても似ている言葉です。

どちらも心理学の言葉ですが、リハーサルを実施する目的に違いがあります。

「維持リハーサル」は短期記憶からの記憶の消失を予防するため、「精緻化リハーサル」は長期記憶に転送して構造的に保存するために行うものなのです。