「リスク」と「イシュー」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「リスク」とは?
はじめに「リスク」について解説していきます。
「リスク」は「将来において悪い影響を起こす可能性」を示す言葉です。
「リスクである」、「リスクだ」のように使用されます。
ここでポイントになるのは「リスク」は可能性段階であることです。
起きるかもしれない事象のことを示して「リスク」と呼ぶのです。
そのため、予測したけど発生しないリスクもあります。
そして、予測していたリスクが発生した場合は、それは既に可能性ではないので、リスクではなくなるのです。
このように、リスクが実際に発生することを「リスクが顕在化する」と表現します。
「イシュー」とは?
つぎに「イシュー」を解説します。
「イシュー」は「課題、問題」を意味する言葉です。
「イシューを明確に」、「イシューを確認する」のように使用されます。
ここでポイントになるのは「イシュー」は具体的な事象であることです。
「リスク」と違って予測ではありません。
そのため、既に具体的に発生した問題や課題と呼ばれる事実が存在するのです。
そのため、「イシュー」が起きるかもしれないという表現はしません。
それが可能性でしかないのなら、「イシュー」ではなく「リスク」なのです。
「リスク」と「イシュー」の違い
それでは「リスク」と「イシュー」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、顕在化しているか否かで判断できると言えるでしょう。
「リスク」は可能性であり、顕在化する前の予測でしかありません。
しかし、この「リスク」がひとたび事実として顕在化したら、それは「イシュー」として管理されるべき性質のものになるのです。
つまり、リスクが顕在化すると課題になる。
リスクは予防が必要だが、課題は対策が必要になる。
このように考えると違いをとらえやすいのではないでしょうか。
「リスク」の例文
ここでは「リスク」の例文を挙げていきます。
・『想定されるリスクを洗い出す』
・『リスクに対する適切な予防措置を考える』
・『今期はリスクをとる戦略だ』
・『躍進を目指すならリスクテイクが必要だ』
「イシュー」の例文
ここでは「イシュー」の例文を挙げていきます。
・『イシューを正確に把握すべきだ』
・『イシューに対して手を打つべきだ』
・『イシューを明確にするべきだ』
・『イシューについて対策したい』
まとめ
このように「リスク」と「イシュー」は同じような場面で、似ているようで違う横文字の代表例です。
見分けるポイントは「健在化」しているか否かの状態にあります。
「リスク」と「イシュー」を混同して使わないように、しっかり覚えておくとよいでしょう。