「なんでも」と「なんなりと」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など、分かりやすく解説していきます。
「なんでも」とは?
「なんでも」は「なにであっても」が省略されたものです。
これは、「条件に関わらず、なにであってもよい」という意味で使われます。
たとえばランチに対して「なんでもよい」といえば、和食でも洋食でも中華でもエスニックでも、まさになんでもよいとなるのです。
また、ビジネスでは「なんでも言って下さい」のように使用されることもあります。
このような場合には、言葉の背景に「遠慮しないで」のような意味が込められていると言えます。
「なんなりと」とは?
「なんなりと」は「どんなことでも」に似たような意味で使用されます。
この言葉は、「言う」の謙譲表現である「申す」と組わせて使用されることが多いとえます。
たとえば「なんなりと、お申しつけください」といえば、なんでも命令してくれの意味になります。
そのため、丁寧な言葉と相性のよい「なんなりと」ですが、意味しているじは「なんでも」と同じであると言えるでしょう。
「なんでも」と「なんなりと」の違い
それでは「なんでも」と「なんなりと」の違いはどこにあるでしょうか。
どちらも「なんでも」の同じ意味を持つと言えます。
そしてどちらも、単独では敬語の意味を持ちません。
しかし「なんでも」が比較的平易な言葉として使用されるのに対して、「なんなりと」とは謙譲表現である「申す」と組み合わせて使用されることが多いと言えます。
このことから、「なんなりと」のほうが敬語表現との相性がよい「なんでも」だと言えるのではないでしょうか。
「なんでも」の例文
「なんでも」を使用した例文を挙げます。
「なんでも」は比較的カジュアルな表現ですが、敬語表現で使えないわけではありません。
様々な使い方ができる言葉なので、色々試してみるのがよいでしょう。
・『なんでも言ってください』
・『なんでも大丈夫です』
・『なんでもよいと思います』
・『なんでもありません』
「なんなりと」の例文
「なんなりと」を使用した例文を挙げます。
「なんなりと」を使用した場合は、続く言葉も丁寧なものにするとバランスが取れます。
それだけ「なんなりと」という言い回しが、敬語の表現との相性がよいとも言えます。
・『なんなりとお申しつけください』
・『なんなりと仰ってください』
・『なんなりとご質問ください』
・『なんなりとお問い合わせください』
まとめ
このように「なんでも」と「なんなりと」は、どちらも「なんでも」という意味で使用できる言葉です。
意味的には大きな違いはありませんが、「なんなりと」のほうが敬語表現と組み合わせて使用されることが多いことは、おぼえておくとよいでしょう。