この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる言葉の「その節には」と「その折には」について、それぞれの意味や、その違いや、使い方等を分かりやすく説明します。
「その節には」とは?
「その節には」の読みは「そのせつには」で、「過去の出来事や状況があった期間には」を意味する言葉です。
この言葉は、過去のある出来事に対して、その際に相手の方にお世話になった感謝や、迷惑をかけた申し訳なさを、改めて述べる際に使われる言葉です。
「その節には」の使い方
・『その節には、色々とお世話になりありがとうございました』
・『その節には大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした』
・『その節には多大な援助をいただき、ありがとうございました。改めてお礼申し上げます』
「その折には」とは?
「その折には」の読みは、「そのおりには」であり、「そのせつには」と読むのは誤りです。
「過去の出来事や、未来における機会があった際には」を意味する言葉です。
この言葉は、過去のある出来事に対して、その際に相手の方にお世話になった感謝や、迷惑をかけた申し訳なさを、改めて述べる際に使われます。
また過去に対してだけでなく、これから起きるかも知れないと言う近い将来の出来事に対して、その際には、助けて欲しいや、宜しくお願いしますとの意味でも使われます。
「その折には」の使い方
・『その折には、何度も支援いただき、誠にありがとうございました』
・『本日はありがとうございました。また多忙になったその折には、手助けいただければ幸いです』
・『仕事が上手く行かずに行き詰ったその折には、手助けするので、まずは自分で挑戦しなさい』
「その節には」と「その折には」の違い
すでに説明した様に、「その節には」と「その折には」いずれも「ある出来事や状況があった時には」
という意味を持つ言葉である点は共通です。
しかし、「その節には」は「過去の出来事」に関して使われるのに対し、「その折には」は「過去の出来事」に関してだけでなく、これから起きる機会があるかも知れない「近い将来」に関しても使われる点が異なっています。
二つの言葉は、「ある出来事や状況があった時には」と言う共通性がある事から、「その節には」を「その節には、また宜しくお願いいたします」と「近い将来」の機会に対して使う人もいますが、本来この使い方は正しくないことを、覚えておきたいものです。
まとめ
「その節には」とは「過去の出来事や状況があった期間には」の意味で、「その折には」とは「過去の出来事や、未来における機会があった際には」を意味する言葉です。
すなわち、「その節には」は、「過去の出来事」に関連してのみ使われるの対して、「その折には」の方は「過去の出来事と近い将来の機会」に関連して使われる言葉である点が異なるのです。