「面目ない」と「かたじけない」の言葉の違いとは?使い方や例文など分かりやすく解釈

「面目ない」と「かたじけない」の言葉の違いとは ビジネス用語【二語】

この記事では、「面目ない」「かたじけない」の違いを分かりやすく説明していきます。

「面目ない」とは?

「面目ない」「めんぼくない・めんもくない」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「うしろめたくて顔向けができない」という意味で、相手に申し訳なくてとても顔を合わせられないことです。

2つ目は「恥ずかしくてとても顔を合わせられない」という意味で、ミスや失敗など評価が下がることをして、恥ずかしいと感じることです。

上記に共通するのは「相手に顔を合わせられない」という意味です。

「面目」「顔つき・表情」「世間一般から受ける評判」「ものの様子」という意味、元は仏教用語として「めんもく」と読まれていましたが、次第に「世間一般に対する体裁や対面」を表す意味として使われる様になりました。

「面目ない」の使い方

「面目ない」は形容詞として使われたり、副詞として「面目なく思う」などと使われます。

基本的に、相手に申し訳なくて顔向けができないことや、恥ずかしくてとても顔を合わせられないことに使われる言葉です。

ただし、単に自分の気持ちを表しているだけで、正式な謝罪の言葉ではありません。

ビジネスで目上の人や取引先に対しては使えませんので注意しましょう。


「かたじけない」とは?

「かたじけない」の意味は以下の通りです。

1つ目は「ありがたい」という意味で、単純に相手に感謝を伝える言葉です。

2つ目は「恐れ多い」という意味で、相手に対してもったいない、恐縮している気持ちを伝える言葉です。

3つ目は「申し訳ない」という意味で、相手になにかしてもらって迷惑をかけてしまったという気持ちを伝える言葉です。

上記に共通するのは「感謝にたえない気持ち」という意味です。

「かたじけない」は平安時代に使われていた「かたじけなし」という言葉からきていて、「恐れ多い」という意味がありました。

次第に転じて「有り難い」「申し訳ない」という意味で使われる様になりました。

「かたじけない」の使い方

「かたじけない」は形容詞として使われます。

ただし、古めかしく武士が使うような言葉で、ビジネスでは「肩けなく存じます」「かたじけないことです」などとして使われます。

基本的に、ありがたいと思うことや、恐れ多いと思うことに使われる言葉です。

「面目ない」と「かたじけない」の違い

「面目ない」「相手に申し訳なくて顔向けができないこと」「恥ずかしくてとても顔を合わせられないこと」という意味です。

「かたじけない」「ありがたいと思うこと」「恐れ多いと思うこと」という意味です。

「面目ない」の例文

・『私がミスをしたお陰で皆さんの残業が増えてまことに面目ない』
・『多大な期待を受けながらこのような結果に終わり面目ない』
・『こんな簡単なことも理解できずに面目ありません』
・『私がうっかり目を離したすきに子供が怪我をしてしまい、面目ありません』

「かたじけない」の例文

・『多大なお志を賜りご親切かたじけなく存じます』
・『入院中に多大なご厚意を賜り、まことにかたじけなく存じます』
・『このたびは格別のご配慮をいただき、かたじけなく存じます』
・『多くの方々からご協力を賜り、まことにかたじけなく存じます』

まとめ

今回は「面目ない」「かたじけない」について紹介しました。

「面目ない」「顔を合わせられない」「かたじけない」「ありがたい」「恐れ多い」と覚えておきましょう。