「ご認識の通りです」と「仰る通りです」の言葉の違いを解説していきます。
仕事力を身に付けていきましょう。
「ご認識の通りです」とは?
「ご認識の通りです」とは、理解している事実のままであること。
そのような認識で構わないことを、おごそかに伝える言い回しです。
丁寧なフレーズになるので、主にお客様や取引先に対して使います。
単刀直入にいえば「その内容で合っています」になりますが、そのまま言ってしまうと失礼にあたる場合に「ご認識の通りです」に置きかえます。
おもに取引先の担当者が「この内容で合っていますか」と自分の考えを再確認してきた場合につかいます。
合っている場合には「その通りです」という内容として「ご認識の通りです」と答えます。
さらに丁重に言いたい場合は「ご認識の通りでございます」や「ご認識の通りで相違ございません」といいます。
色々なパターンを覚えておくと便利です。
「仰る通りです」とは?
「仰る通りです(おっしゃるとおりです)」は、その通りであること。
話に共感したい場合に使います。
「そうですね」だと失礼にあたる際に「仰る通りです」と言い換えます。
ちなみに「仰る通り」の「おっしゃる」は「言う」の尊敬語にあたります。
そのため話し手を持ち上げる表現が「仰る通りです」です。
おもに取引先の担当者が確認を求めてきたり、何かについて話を振ってきたりした場合に使います。
またお客様からのクレームを、丁重に受け止めるときにも「仰る通りです」は使えます。
ただ非があるのはこちらなので「大変申し訳ございません。
お客様の仰る通りでございます」など前後に言葉をはさんで、丁寧な言い回しに調整していきます。
臨機応変に対応していきたい言葉です。
「ご認識の通りです」と「仰る通りです」の違い
・確認の「ご認識の通りです」クレーム処理の「仰る通りです」
「ご認識の通りです」と「仰る通りです」は同じグループの敬語です。
どちらも相手の言い分を、肯定的に受け止める表現になります。
ただその使い方が、少しずつ異なっています。
「ご認識の通りです」は、取引先が「この認識で合っていますか?」と尋ねてきた場合の返信文として用います。
細かな微調整をおこなっていて「その通りです」と丁寧に返信するときに使います。
それに対して「仰る通りです」は確認にも用いますが、顧客のクレームに対応したい場合にも使えます。
相手の話が100%あっていることを、やや大げさにした表現が「仰る通りです」だからです。
ただ謝罪をおこなう場合に「仰る通りです」を安易に繰り返すと杓子定規と思われて、かえって相手の反感を買うこともあります。
その場の空気にあわせて、いきた敬語を使っていきましょう。
まとめ
「ご認識の通りです」と「仰る通りです」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも相手の発言を、いい方向に受け止めたい場合に用います。
丁寧な言い回しなので、おもに顧客や社外の方に使います。
語彙力を養っていきましょう。