「ご賢察」と「ご高察」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「ご賢察」と「ご高察」の違い ビジネス用語【二語】

この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い言葉である「ご賢察」「ご高察」について、その意味の違いや使い方等を分かりやすく説明します。

「ご賢察」とは?

「ご賢察」の読みは「ごけんさつ」で、「素晴らしい推察や、よく考えられた推察だと感心すること」を意味する言葉です。

ここで、「推察」とは「推し測ること、推定すること」の意味です。

この「ご賢察」は尊敬の意味を表現する接頭辞の「ご」が付けられており、また「賢」の持つ意味から、尊敬語であり、敬語表現です。

この「賢察」「賢察する」と動詞として使われることは少なく、名詞として使われることが一般的で、「ご賢察いただく」「ご賢察のほど」等と使われることが多いと言えます。

また、この言葉は相手の考え方をほめる際に使われますが、もちろんお世辞で使われることもあります。

「ご賢察」の使い方

・『ご賢察には、いつも感心いたしております』
・『ご賢察のほど、宜しくお願い申し上げます』
・『ご賢察いただければ幸いです』


「ご高察」とは?

「ご高察」の読みは「ごこうさつ」で、「優れた推察」と言う意味と、「推察」の高い敬意表現の意味を持つ言葉です。

「高」は訓読みが「たか(い)」であり、「優れている」「気高い」の意味があることから、上記の意味となるのです。

こちらの「ご高察」にも、尊敬を表現する接頭辞の「ご」が付けられており、上記で説明した「高」の持つ意味もあり、尊敬語であり敬語表現となります。

また「高察」も、「賢察」と同様に、「高察する」と動詞で使われるよりも、名詞として使われることが多い言葉です。

「ご高察」の使い方

・『ご高察のほど、よろしくお願い申し上げます』
・『ご高察いただければ幸いです』
・『ご高察の通りだと存じます』

「ご賢察」と「ご高察」の違い

「ご賢察」「ご高察」は、いずれも相手の「推察や考え方」を褒める際に使われる言葉で、目上の人にも使える敬語表現です。

意味もほぼ同じですが、強いて言えば「ご賢察」「賢い推察、賢明な考え方」を強調するのに対し、「ご高察」「優れている推察」という意味を強調すると言うニュアンスの違いがあります。

二つの言葉は、ニュアンスの違いを踏まえて使い分けると良いと言えます。

ただし、「ご賢察」の言葉に対して、目下の者が目上の者に対して「賢い」と表現することが失礼だと捉える人もおられるので、この言葉を使う場合には少し注意が必要です。

まとめ

「ご賢察」「ご高察」は、いずれも相手の「推察や考え方」を褒める際に使われる言葉で、敬語表現です。

意味は、ほぼ同じですが、「ご賢察」「賢い推察、賢明な考え方」を強調するのに対し、「ご高察」「優れている推察」という意味を強調すると言うニュアンスの違いがあります。