「各位」と「皆様」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「各位」とは?
はじめに「各位」について解説していきます。
「各位」は「かくい」と読みます。
ビジネスでは、メールなどで多くの宛先に向けて発信される場合に、宛名として使用されることが多い言葉です。
これは相手に対して敬意を示す言葉ですが、各人に対する敬意を表す言葉としての特性があります。
そのため、上司や目上の人に対しても使える、便利な敬語表現だと言えるのです。
「皆様」とは?
つぎに「皆様」を解説します。
「皆様」は「すべての人」を意味する言葉で、これを敬語ひゅお減にしたものです。
そのため、ビジネスでは「会場にお集まりの皆様」などの表現として使用されたり、メールの宛名としても使用されます。
これは表現のバリエーションも多彩で、カジュアルにした「みなさん」や、大げさな表現にした「皆々様」などがあります。
「各位」と「皆様」の違い
それでは「各位」と「皆様」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、使い方や状況によって異なると言えます。
なぜなら、宛名として使用する場合は「皆様」とお書いても、「各位」と書いても、同様の意味として認識できます。
しかし、文章の中で使用する場合には「皆様から協力いたければ」と使う場合と、「各位から協力をいただいければ」と使う場合では、不自然さが異なります。
この場合では、「皆様」を採用するのが良いでしょう。
このように、同じ意味を持つ言葉ではあるものの、使える場所や使えない場所があるという事を認識する必要があります。
場合によっては、不自然な表現になってしまう事もあるのです。
そのため、文脈や状況に応じて、適切な使い方をする必要があるのです。
「各位」の例文
ここでは「各位」の例文を挙げていきます。
単独での使用も可能ですが、文中で使用することもできます。
状況に応じて、適切に使い分けるのがよいでしょう。
・『各位』
・『各位に向けて』
・『メンバーの各位は』
・『各位の努力により』
「皆様」の例文
ここでは「皆様」の例文を挙げていきます。
ここに挙げた例文からは、「各位」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。
ただし、場合によっては言い換えられないケースもあるので、注意が必要です。
・『皆様』
・『皆様に向けて』
・『メンバーの皆様は』
・『皆様の努力により』
まとめ
このように「各位」と「皆様」は同じような場面で、同じように使用できる言葉です。
しかし、その二つの言葉が指し示す印象や使い方には、微妙な違いがあるのです。
そのことを認識したうえで、上手に使い分ける必要がある言葉だと言えるでしょう。
