「所々」と「処々」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「所々」とは?
はじめに「所々」について解説していきます。
「所々」は「ところどころ」と読みます。
これは「あちこち、ここかしこ」などで言い換えられ、ある事象が散発的に発生しているような場合に使用されます。
そのため、花が咲いている様子で例えると、一面咲き誇っているような場合や、数か所しか咲いていない場合には使用できません。
使用できるのは、まばらに咲いているような様子の場合にのみ「所々」という表現が使えるのです。
「処々」とは?
つぎに「処々」を解説します。
「処々」も「ところどころ」と読みます。
そして「あちこち、ここかしこ」の意味を持ちます。
このことから「所々」とまったく同じ意味を持ち、同じように使用できるのです。
それでは、「ところ」を辞書で調べるとどうでしょうか。
これは「所・処」のように、並列表記されており、場所を示す言葉として解説されています。
つまり、この二つの漢字は、同じ意味を持っているのです。
「所々」と「処々」の違い
それでは「所々」と「処々」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、「処々」の解説の中で、「所」と「処」の漢字は同じ意味があることを示しました。
そのため基本的には「所々」と「処々」に違いはありません。
しかし、「所々」と「処々」では少し趣が異なると思うはずです。
あえて違いに触れるのであれば「ところ」と表現するのが一般的に「所」を採用するのが一般的です。
「処」の漢字は、どちらかと言えば「処罰、処理、処置」など、「しょ」として使用されることが多いでしょう。
また、「所々」とすると事物の印象が強いですが、「処々」とすると地理的な印象が強くなるとの違いもあります。
「所々」の例文
ここでは「所々」の例文を挙げていきます。
厳密な程度について明確な定義はありません。
しかし、まばらな様子を示して使用するのが一般的です。
・『所々、花が咲いていた』
・『所々、雨が降っていたようだ』
・『所々、立ち寄りながら進んだ』
・『所々、斑点があった』
「処々」の例文
ここでは「処々」の例文を挙げていきます。
例文から「所々」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。
ただし、この場合「所々」と「処々」では、少し印象が異なるのが面白い所とも言えるでしょう。
・『処々、花が咲いていた』
・『処々、雨が降っていたようだ』
・『処々、立ち寄りながら進んだ』
・『処々、斑点があった』
まとめ
このように「所々」と「処々」は同じような場面で、同じように使用できる言葉です。
しかし、その二つの言葉が指し示す表情には、少し違いがあるのが面白いポイントと言えるでしょう。