この記事では、ビジネスシーンでもよく使われる「ご紹介いただく」と「紹介していただく」について、その意味や使い方や違い等を分かりやすく説明します。
「ご紹介いただく」とは?
「ご紹介いただく」における「紹介」とは、「 知らない人どうしの間に入って、お互いを引き合わせること」や「知られていない事柄を、世間に広く知らせること」を意味する言葉です。
この「紹介」はビジネスシーンでは前者の意味で使われることが多いですが、皆が知らない知見等を多くの人に知ってもらう際に、後者の意味で使われることもあります。
後者の意味での使い方も、知っておくと便利です。
「ご紹介いただく」は、上記の意味の「紹介」に接頭辞の「ご」を付け、この「ご紹介」の後に補助動詞の「もらう」の謙譲語である「いただく」を付け、謙譲語表現の典型的構成と言える「ご~いただく」とした敬語です。
従って、「ご紹介いただく」は、「紹介してもらうこと」を意味する敬語表現と言えるのです。
「ご紹介いただく」の使い方
・『司会者の方からご紹介いただきました○○株式会社の××でございます』
・『部長に、先方の購買課長をご紹介をいただけると非常に助かるのですが』
・『○○教授に講演を依頼したいのですが、ご紹介いただけないでしょうか』
「紹介していただく」とは?
「紹介していただく」は、「紹介する」に「もらう」の謙譲語の「いただく」を付けた言葉で、「紹介してもらうこと」を意味する敬語表現です。
ちなみに、この表現の敬意をさらに高めるために、「ご紹介していただく」との表現を使われる方がおられますが、これは誤った敬語表現です。
この表現では相手の方の動作が、「ご~する」という謙譲語となり、そこに自分の謙遜の気持ちを示す「いただく」の謙譲語が付けられた形となり、間違った表現となるのです。
この間違いには十分注意が必要です。
「紹介していただく」の使い方
・『司会者の方から、紹介していただきました○○株式会社の××でございます』
・『部長に、先方の購買課長を紹介していただくと非常に助かるのですが』
・『○○教授に講演を依頼したいのですが、紹介していただけないでしょうか』
「ご紹介いただく」と「紹介していただく」の違い
「ご紹介いただく」と「紹介していただく」は、いずれも「紹介してもらうこと」を意味する謙譲語表現、すなわち敬語表現です。
従って、いずれの言葉も、目上の人や取引先に使える表現です。
強いて言えば、「ご紹介いただく」の方が、ニュアンス的にはより敬意が高いと言えます。
まとめ
「ご紹介いただく」と「紹介していただく」は、いずれも「紹介してもらうこと」を意味する敬語表現で、違いはほとんどありません。