「来られる」と「来れる」の言葉の違いとは?使い方や例文など分かりやすく解釈

「来られる」と「来れる」の言葉の違いとは? ビジネス用語【二語】

この記事は、「来られる」「来れる」の言葉の違いを、使い方等を交えながら分かりやすく説明します。

「来られる」とは?

「来られる」とは、「来る」という動詞に尊敬を表す助詞の「られる」が付いた尊敬語です。

言うまでもなく、「来る」の意味は、「人や物が自分の所に近づいてくること」「時間的に近づいたり、事態が進展して、ある状態に至ること」などを意味する言葉です。

「来られる」は敬語表現ですので、上記の「来る」の意味の中で、「人が自分の所に近づいてくること」に使われる言葉と言えます。

「来られる」の使い方

・『午後1時に、取引先の担当課長が来られる』
・『先生は、少し遅れて来られるそうです』
・『明日、部長がこの出張所に来られる予定です』


「来れる」とは?

「来れる」と言う言葉は、1項で説明した「来られる」のら抜き言葉です。

このら抜き言葉とは、動詞の「来る」の可能形である「来られる」「ら」を抜いたものです。

ら抜き言葉としては、他に「食べれる」「見れる」など、いくつかの例が挙げられます。

しかし、このら抜き言葉は、本来の日本語としては正しい使い方ではないと言えます。

「来れる」は、本来は正しい日本語ではなく、日本語の乱れとも言われていますが、この使い方には以下の様なメリットもあります。

前項で「来られる」「来る」の尊敬語だと記しましたが、実は『明日来られる?』のように「来る」の可能形でもあり、さらに『怪しげな人について来られた』のように、「来る」の受け身としても使われ、どの意味で使われているかが分かりにくいこともあるのです。

しかし、「来れる」のら抜き言葉は、可能形にのみ使われるため、こうした混乱が起きることはありません。

このメリットが、ら抜き言葉が定着した理由の一つと言えるかも知れません。

の使い方

・『明日の臨時ミーティングに来れる?』
・『急ですが、私の家まで来れる?』
・『予定通りパーテーに来れる?』

「来られる」と「来れる」の違い

「来られる」とは、動詞の「来る」に尊敬を表す助詞の「られる」が付いた尊敬語です。

それ以外に「来られる」は、「来る」の可能形でもあり、受け身形でもあります。

「来れる」「来られる」の可能形のらを抜いた表現で、ら抜き言葉と言われるものです。

二つの言葉の違い等は、以上説明した通りですが、ビジネスシーンでは、ら抜き言葉の「来れる」は使わない方が良いと言えます。

また「来られる」は尊敬語ではありますが、先に記載した様に紛らわしい点もあるため、「来る」の尊敬語としては、「いらっしゃる」「お見えになる」「おこしになる」を使った方が無難と言えます。

まとめ

「来られる」とは、動詞の「来る」に尊敬を表す助詞の「られる」が付いた尊敬語です。

「来れる」「来られる」の可能形のらを抜いた表現で、ら抜き言葉と言われるものです。