「デフォルト」と「財政破綻」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など、分かりやすく解説していきます。
「デフォルト」とは?
「デフォルト」は英語の「default」です。
これは「fault」、つまり「失敗」するという単語を含んでいます。
金融用語として「デフォルト」を使用した場合、債務不履行のことを示します。
つまり借金の返済ができなくなること、もしくは滞ることを示して「デフォルト」と表現するのです。
この言葉は、国や自治体に対しても使用できますし、企業に対しても使用できます。
どのような組織であっても、債務不履行に陥れば「デフォルト」と表現されるのです。
なお、コンピュータ用語でも「デフォルト」という言葉がありますが、こちらは「初期設定」の意味で使用される別物と考えるとよいでしょう。
「財政破綻」とは?
「財政破綻」は国や自治体など、「財政」と呼ぶに適した組織が債務不履行に陥ることを示します。
国や自治体の財務は「財政」と呼びますが、企業や個人の財務を「財政」とは呼びません。
そのため、この言葉を使用する場合の組織が限定されるのです。
また、「財務が破綻」するということは、手の打ちようがなくなることを示します。
そして財務的に手の打ちようがない状態とは、債務を履行できなくなることです。
そして、債務不履行に陥ることは「デフォルト」と呼ばれます。
これらのことから、国や自治体の「デフォルト」のことを、別な言い方にすると「財政破綻」になると言えるのです。
「デフォルト」と「財政破綻」の違い
それでは「デフォルト」と「財政破綻」の違いはどこにあるでしょうか。
どちらも債務不履行の状態を示すもので、財務上の破綻を表しています。
しかし、デフォルトは国や自治体にも使えますし、企業にみ使用できます。
しかし、「財政破綻」は「政」という字が示す通り、国や自治体の債務不履行状態を示す言葉なのです。
同じような意味を持つ言葉ですし、「デフォルト」であれば、どちらに使っても構いません。
しかし、「財政破綻」が国や自治体にのみ使えることだけは、把握しておくとよいでしょう。
「デフォルト」の例文
「デフォルト」を使用した例文を挙げます。
・『国の財政は、デフォルト寸前の状態だ』
・『不景気により複数の企業がデフォルトに陥った』
・『デフォルト回避に予断を許さぬ状況だ』
・『どんな企業でもデフォルトに陥る可能性はある』
「財政破綻」の例文
「財政破綻」を使用した例文を挙げます。
・『国の財政破綻は避けられない』
・『財政破綻リスクがある自治体も存在する』
・『政府は財政破綻の懸念を表明した』
・『将来的な財政破綻は避けられない見通しだ』
まとめ
このように「デフォルト」と「財政破綻」は、どちらも債務不履行状態を示す言葉だと言えます。
しかし、「デフォルト」が広く使えるのに対して、「財政破綻」が国や自治体にのみ使える言葉という違いがあるのです。