この記事では、ビジネスシーンでしばしば使われる「お迎えにあがります」と「お迎えに参ります」の言葉の違いや使い方等について、例文を交えて分かりやすく説明します。
「お迎えにあがります」とは?
「お迎えにあがります」の意味は、周知の通り「迎えに行く」ことです。
「あがる」は「行く」の謙譲語で、「あがります」はそこに丁寧語の「ます」が付けられたもので、従って「お迎えにあがります」は丁寧な敬語表現であり、ビジネスシーンでは上司や取引先の方に使われる言葉です。
もちろん、目下の人に使うには不適切で、そんな場合には「迎えに行きます」を使うのが一般的です。
「お迎えにあがります」の使い方
・『当社の担当者が、御社までお迎えにあがります』
・『空港までお迎えにあがりますので、ご心配は無用です』
・『お迎えにあがりますので、今しばらくお待ちください』
「お迎えに参ります」とは?
「お迎えに参ります」の意味も、「迎えに行く」ことです。
この「お迎えに参ります」の「参ります」は、「行く」の謙譲語である「参る」に丁寧語の「ます」を付けた丁寧な謙譲語で、目上の人にも使える敬語表現です。
「お迎えに参ります」の使い方
・『明日の朝9時に、部長のお宅までお迎えに参ります』
・『不便な場所ですので、最寄りの駅までお迎えに参ります』
・『お迎えに参りますが、何時ごろがよろしいでしょうか?』
「お迎えにあがります」と「お迎えに参ります」の違い
先に記載した通り、「お迎えにあがります」と「お迎えに参ります」は、いずれも「迎えに行く」ことを意味する敬語表現です。
しかも、その敬語表現とする手段として、「行く」の謙譲語に、丁寧語の「ます」を付けている点もまったく同じです。
慣用句の構成として、「行く」の謙譲語として、「あがる」を使っているか、「参る」を使っているのかの違いだけです。
ただし、「行く」の謙譲語としては、「あがる」よりも「参る」の方が一般的な言葉と言えます。
従って、「お迎えにあがります」よりも、「お迎えに参ります」の方が日常的に広く使われています。
二つの言葉は、意味も、敬語表現である点も同じですが、単に使われる頻度に違いがあるだけなのです。
もちろん、使用頻度は少ないとは言え、「お迎えにあがります」を使っても問題はなく、違和感もない表現です。
まとめ
「お迎えにあがります」と「お迎えに参ります」は、いずれも「迎えに行く」ことを意味する敬語表現です。
違いとしては、「お迎えに参ります」の方が、「お迎えにあがります」よりも、一般的によく使われていると言う点ぐらいで、もちろん「お迎えにあがります」を使っても問題はありません。