「拝命いたしました」と「拝命させていただきます」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「拝命いたしました」と「拝命させていただきます」の違い ビジネス用語【二語】

「拝命いたしました」「拝命させていただきます」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解説していきます。

「拝命いたしました」とは?

「拝命」「任命される」を意味する謙譲表現です。

「拝命」「拝」には「おがむ」の意味があり、ここでは命を受けたことを「ありがたがる」意味で使用されます。

これは、自分の行為をへりくだる表現であり、間接的に相手への敬意を示す手法です。

また、ここでは「拝命いたしました」としており、語尾が過去形になっていることも注意するとよいでしょう。

「拝命させていただきます」とは?

「拝命させていただきます」「拝命」を使用した言い回しです。

「拝命」の意味は同じで、謙譲表現になっています。

ただし「させていただきます」には注意が必要です。

これは、相手の了承のもとで行う場合に使用される言葉です。

そのニュアンスを明示的に表現したい場合に、「させていただく」と表現します。

しかし、多くの場合には「いたします」でも言いかえが可能です。

そのため、冗長な表現になりがちな言葉として注意が必要なのです。

また、ここでは過去形ではなく、現在形の語尾の「いただきます」で終わっていることに着目しましょう。


「拝命いたしました」と「拝命させていただきます」の違い

それでは「拝命いたしました」「拝命させていただきます」の違いはどこにあるでしょうか。

「拝命」という言葉は同じです。

しかし、「いたしました」は過去形の言葉です。

そして「させていただきます」は現在系の言葉なのです。

大きな違いは、この時点を示す語尾にあると言えます。

さらに、「させていただきます」には、相手の了承で行う行動であるとのニュアンスが加わります。

この部分も、二つの言葉の間の差異として認識できるものです。

このように、同じ「拝命」を使う言葉ですが、時点やニュアンスに違いがあることが分かったのではないでしょうか。

「拝命いたしました」の例文

ここでは「拝命いたしました」の例文を挙げていきます。

・『このたび部長を拝命いたしました』
・『人事異動で役員を拝命いたしました』
・『今回の案件でリーダーを拝命いたしました』
・『全体の責任者を拝命いたしました』

「拝命させていただきます」の例文

ここでは「拝命させていただきます」の例文を挙げていきます。

「拝命いたしました」と同じような使い方ができますが、意味は変わるので注意しましょう。

・『このたび部長を拝命させていただきます』
・『人事異動で役員を拝命させていただきます』
・『今回の案件でリーダーを拝命させていただきます』
・『全体の責任者を拝命させていただきます』

まとめ

このように「拝命いたしました」「拝命させていただきます」は、「任命される」ことを謙譲表現したものです。

時点やニュアンスに違いがあるので、しっかり内容を把握して使い分けるのがよいでしょう。