この記事では、「幸いです」と「存じます」の違いを分かりやすく説明していきます。
「幸いです」とは?
「幸いです」は「さいわいです」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ビジネスで相手にあることを実行して欲しいと願うこと」という意味で、相手の行動をへりくだって促す表現です。
2つ目は「こうしてくれれば嬉しい」という意味で、相手対してどのようにして欲しいのかをへりくだって伝える表現です。
上記に共通するのや「そうして欲しいと願うこと」という意味です。
「幸いです」の成り立ち
「幸いです」は「幸い+です」で成り立っています。
「幸い」は「その人にとって望ましくありがたいこと」「都合がいい様子」「そうしていただければ幸せだと人に頼む気持ち」という意味があります。
名詞・形容動詞として「幸いだ・である」と使われるところを、丁寧語「~です」に置き換えることで、「そうして欲しい」「そうであってくれたら嬉しい」というへりくだった気持ちが含まれます。
「存じます」とは?
「存じます」は「ぞんじます」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「そう思います」という意味で、自分はそう思っている、考えているということをへりくだって伝える表現です。
2つ目は「知っています」という意味で、相手から言われたことに付いて既に知識や情報として得ていることを、相手に失礼にならない様にへりくだって伝える表現です。
上記に共通するのは「自分で理解している」という意味です。
「存じます」の成り立ち
「存じます」は「存じ+ます」で成り立っています。
「存じ」は「思う」「知る」の謙譲語「存ずる」の連用形で、「ます」は丁寧語、「存じます」で目上の人に対して「そう思う」「知っている」ことを謙遜している気持ちが含まれます。
「幸いです」と「存じます」の違い
「幸いです」は「ビジネスで相手にあることを実行して欲しいと願います」「こうしてくれれば嬉しく思います」という意味です。
「存じます」は「そう思います」「知っています」という意味です。
「幸いです」の例文
・『親睦会の出欠確認について、明日までにご返信いただけると幸いです』
・『申請書は今週中にご提出いただけると幸いです』
・『気持ちばかりのものですが、お収めいただけると幸いです』
・『タクシーを手配致しますので、搭乗便名をお教えいただけると幸いです』
「存じます」の例文
・『在庫確認の件について、本日中にご連絡いただきたく存じます』
・『会議の日程を調整致しますので、ご都合をお聞かせいただきたく存じます』
・『パンフレットを送付いたしましたので、ご検討いただければと存じます』
・『お忙しいことと存じますが、是非ご参加いただけますようお願い申し上げます』
まとめ
今回は「幸いです」と「存じます」について紹介しました。
「幸いです」は「こうしてくれたら嬉しいというお願い」、「存じます」は「そう思う、知っているという自分の状態」と覚えておきましょう。