この記事では、ビジネスシーンでも使われることがある「折を見て」と「折に触れて」について、その意味の違いや、それぞれの使い方等を分かりやすく説明します。
「折を見て」とは?
「折を見て」の読みは「おりをみて」で、「いつか都合が良い時に」と言った意味の言葉です。
この言葉のポイントとしては、その時点では、その都合が良い時が確定していないことです。
従って、この言葉は曖昧な表現とも言えますが、ビジネスシーンではすぐに約束できないことも多く、そんな時に、「また、いつか」と言った意味で「折を見て」が使われるのです。
この「折を見て」は、敬語表現ではありませんが、前後の言葉を適切に使えば、取引先の方や目上の方にも使えます。
ただし、この言葉には「こちらの都合がよい時に」というニュアンスがあるため、使う相手には、十分注意することが必要です。
「折を見て」の使い方
・『先日のゴルフは楽しかったですね。折を見てまた一緒にプレーしたいと思います』
・『今は多忙で動きが取れないので、折を見て改めてご連絡いたします』
・『折を見てこちらから伺います。』
「折に触れて」とは?
「折に触れて」の読みは「折に触れて」で、「機会があるたびに」や「ことあるごとに」を意味する言葉です。
この慣用句の「折」は「機会」を意味しますが、その「機会」は元々は、季節や時節を指す意味で使われていました。
すなわち、「折に触れて」は、「季節や時節に触れて」や「四季折々に」と言った意味だったものが、いつしか「機会があるごとに」と広い意味で使われる言葉となったものです。
「折に触れて」の使い方
・『若手社員に対しては、ビジネスマナーを折に触れて指導しています』
・『折に触れてノミニケーションを開催する職場は、減っています』
・『折に触れて、ご指導いただけば幸いです』
「折を見て」と「折に触れて」の違い
「折を見て」と「折に触れて」は、いずれの言葉にも「折」の字が使われており、何となく語呂も似ています。
しかし、先に説明した様に、「折を見て」は「いつか、都合の良い時に」と言う意味で、「折に触れて」は「機会があるたびに」や「ことあるごとに」を意味する言葉で、全く違う意味の言葉です。
「折を見て」は、自分から時期を見つけるもので、能動的と言えますが、「折に触れて」は時期が向こうから訪れて来るのを待もので、受動的だとも言え、こうした点でも大きく違いのある言葉です。
二つの言葉の違いを正しく知り、間違った使い方をしないように、注意したいものです。
まとめ
「折を見て」は「いつか、都合の良い時に」と言う意味で、「折に触れて」は「機会があるたびに」や「ことあるごとに」を意味する言葉です。
二つの言葉は、全く違う意味の言葉です。