よく似た表現に「お読みいただき」と「お読みくださり」があります。
これらの言葉の違いについて、分かりやすく解説していきます。
「お読みいただき」とは?
「お読みいただき」の「いただき」には「もらう」という意味があります。
そのため、「お読みいただき」を平易な言葉に言い換えると「読んでもらい」という言いかえになります。
ここでは「お読みいただき」を使った例文を挙げていきます。
・お読みいただきありがとうございます
・お読みいただきたければ幸いです
・お読みいただきましたでしょうか
このように、目上の人や上司の人が「読んでもらう」行動を丁寧に表現する場合に使われます。
「お読みくださり」とは?
一方で「お読みくださり」の「くださり」には「くれる」という意味があります。
つまりは「お読みくださり」を平易な表現にすると「読んでくれて」という言いかえが可能です。
・お読みくださりありがとうございます
・お読みくだされば幸いです
・お読みくださいましたでしょうか
このように、目上の人や上司の人が「読んでくれる」行動を丁寧に表現する場合に使われます。
「お読みいただき」と「お読みくださり」の違い
それぞれの表現をまとめてきましたが、決定的な違いがないことに気が付いたはずです。
平易な表現にした場合の「もらう」と「くれる」に明確な違いが無いように、その敬語表現である「いただき」と「くださり」にも明確な違いはないのです。
強いて言えば、言葉の印象や音声をして聞こえる時の響きには違いがあります。
これは、ニュアンスとして違う程度の差異と言えます。
そのため、実際に理ゆする場合は、どちらを使っても誤りではありません。
また場面や相手によって使い分けも必要ないのです。
また、敬語表現としてより強調する場合は「拝読いただき」や「拝読くださり」のような言いかえも可能です。
しかし、この場合は少し堅すぎる印象を相手に与えかねないので、使用する場面には注意しましょう。
まとめ
このように「お読みいただき」と「お読みくださり」は非常によく似た表現です。
しかし、他のよく似た表現にありがちな誤用のリスクは無いとも言えます。
例えば「厳密には違う」や「相手や場面で使い分けるべき」などの心配はなく、どちらを使ってもよいのです。
そうい意味では、類似表現の中では安心して使え、どちらを使っても失敗することがない表現なのです。
ただし、言葉が相手に与える印象というのは不思議なもので、特に語尾の使い方は記憶に残ります。
そのため、「いただき」にするのか「くださり」にするするのかは、自身の状況やフィーリングによって、フィットするほうを選択すればよいと言えます。