この記事ではビジネスシーンでしばしば使われる「お納めください」と「ご査収ください」の言葉について、その違い等を例文を交えて分かりやすく説明します。
「お納めください」とは?
「お納めください」における「納める」の意味は「金銭や物品を相手に渡すこと」で、これに尊敬語表現とする定型の「お(ご)?ください」を付けることで、その敬語表現とした言葉です。
「お納めください」と言って渡すものは、先にも記した「金品や品物」に限られ、ビジネスでしばしばやり取りされる資料や書類は含まれません。
「お納めください」の使い方
・『つまらぬものですが、昇進のお祝いです。お納めください』
・『創業記念の品物です。つまらぬものですがお納めください』
・『本日の講演料です。わずかですが、お納めください』
「ご査収ください」とは?
「ご査収ください」における「査収する」の読みは「さしゅうする」で、文字通りの意味としては「調べたり、検査して収める」であり、「内容を十分に確認して受け取ること」を意味します。
そして「ご査収ください」は前項でも記載した「ご(お)?ください」の尊敬語化する定型の表現とすることで、その敬語表現としたものです。
「ご査収ください」と言って渡すものは、ビジネスシーンで、しばしばやり取りされる「資料や書類」であり、「金銭や品物」には、この表現は使いません。
「ご査収ください」の使い方
・『ご要望の参考資料をメールに添付してお送りします。ご査収ください』
・『イベントの企画書案です。ご査収ください』
・『調査結果をレポートにまとめました。ご査収ください』
「お納めください」と「ご査収ください」の言葉の違い
「お納めください」と「ご査収ください」は、いずれも相手に何かを渡し、それを受け取ってくださいと言う場合に使われる言葉です。
また二つの言葉は、「受け取ってください」と言う意味の敬語表現だと言う点も同じです。
しかし二つの言葉には、渡して受け取るものの違いがあります。
具体的には、1,2項で記載した様に、
「お納めください」と言って渡すものは「金品や品物」に限られ、一方の「ご査収ください」と言って渡すものは「資料や書類」に限られます。
ビジネスシーンでは「金品や品物」を渡して受け取る場合もあれば、メールに添付して「資料や書類」をやり取りすることも多いので、二つの言葉を間違いない様に使い分ける必要があると言えます。
まとめ
「お納めください」と「ご査収ください」は、いずれも相手に何かを渡し、それを受け取ってくださいと言う場合に使われる言葉で、敬語表現です。
違いは、「お納めください」は「金品や品物」に対して使われ、一方の「ご査収ください」は「資料や書類」に対して使われる点です。
間違えぬように、使い分けることが大切です。