「お掛けください」と「ご着席ください」の言葉の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「お掛けください」と「ご着席ください」の言葉の違い ビジネス用語【二語】

この記事では「お掛けください」「ご着席ください」の違いを解説します。

「お掛けください」とは?

椅子に座ってくださいという意味です。

「お掛け」「かける」「お」をつけて丁寧にした言葉です。

かけるには、物の上に別のものの一部をのせて支えるという意味があります。

椅子に座るという行為は、椅子という物の上に人間の体というものをのせて支えているといえます。

「ください」はある動作を相手がするように求める意のある語です。

たとえば、「手をあげてください」の場合だと、手をあげるという行為を相手にしてもらうように求めている意になります。

オフィスに外部の人がやってきたとします。

この人は、課長に話があるようです。

あいにく、課長は今別の人と面談をしているので、この来客とはすぐに話をすることができません。

もうすぐ課長の面談は終わりそうなので、来客には少し待っていてもらうことにしました。

ずっと立って待っていてもらうのは失礼なので椅子に座ってもらいます。

待っているための場所に案内をして、椅子に座るように求めました。

このときに使う言葉です。

「ご着席ください」とは?

席に座ってくださいという意味です。

「ご着席」「着席」「ご」をつけて丁寧にした言葉です。

着席には、座るための場所に腰をおろすという意味があります。

「ください」はある動作を相手に求める意で、この場合は座るという動作をするように相手に求めています。

この言葉は、起立の後に使われることが多いです。

集会の開催の合図のときに参加者全員が起立をしたとします。

ずっと立って集会を行うのは疲れるので、その後には椅子に座ります。

それぞれの人が勝手に座るのではなく、司会の人などが合図をして、全員が一斉に座ります。

そのときに使われる言葉です。


「お掛けください」と「ご着席ください」の違い

椅子に座るという意味が同じで、座るという動作をするように相手に求めるときに使います。

どちらも丁寧な言葉です。

違いは使われる場面にあります。

前者は、目の前にいる人に対して使います。

たとえば、会社に外部から人がやってきたときに、応接室に案内をし、そこにある椅子に座ってもらいたいときです。

後者は集まりのときに使われます。

集会、会見などの場で、一度立って、そしてまた座るときに使う場合が多くあります。

「お掛けください」の例文

・『どうぞお掛けください』
・『主賓からお掛けくださいといわれる』
・『こちらにお掛けください』
・『用意した席にお掛けください』

「ご着席ください」の例文

・『ご着席くださいと合図があった』
・『みなさん、ご着席ください』
・『ご着席くださいといわれる前に座ってしまった』
・『一礼の後に着席ください』

まとめ

座るための場所に腰をおろすように相手に求める意のある言葉ですが、使われ方に違いがあります。

一方は目の前にいる特定の人に対して、もう一方は不特定多数の人に対して使われることが多いです。