「お取引様」と「お得意様」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「お取引様」と「お得意様」の違い ビジネス用語【二語】

「お取引様」「お得意様」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。

「お取引様」とは?

はじめに「お取引様」について解説していきます。

「取引」とは「経済的な交換」を示します。

広い意味で価値の交換が伴っていれば、それは「取引」と呼べます。

そのため、経済活動の相手先を示して「お取引先様」と表現することがあります。

しかし、通常は「お取引様」との使い方はしません。

なぜなら「取引」は行為であって、人物や組織ではありません。

行為に対しては「様」を付けられないのです。

「お得意様」とは?

つぎに「お得意様」を解説します。

「得意様」は経済活動において、高い頻度で取引する相手先を示して使われる言葉です。

つまり、複数存在する取引先のうち、特に頻度の高い取引先を示して「お得意様」と称するのです。

「得意にする」という表現が、「ひいきにする」との意味で使用されることからも、想像したすい言葉だと言えるでしょう。


「お取引様」と「お得意様」の違い

それでは「お取引様」「お得意様」の違いはどこにあるでしょうか。

取引の頻度の問題といえるでしょう。

「お取引様」は誤用であり、「お取引先様」が正しい表現です。

そして、「お取引先様」は、全ての取引先を示します。

しかし、「お得意様」「お取引先様」の一部です。

「お取引先様」の中でも特に取引の頻度が高い相手だけが「お得意様」になるのです。

これらのことから、頻度の違いにより「お取引先様」「お得意様」の言葉の意味を使い分ける必要があるのが分かったはずです。

「お取引様」の例文

ここでは「お取引様」の例文を挙げていきます。

例文で挙げていますが、正しくは「お取引先様」と言い換えてしようするべきです。

・『お取引様に向けて』
・『お取引様にご案内いたします』
・『お取引様におかれましては』
・『お取引様のおかげでございます』

「お得意様」の例文

ここでは「お得意様」の例文を挙げていきます。

例文から「お取引先様」とは少し違った使い方になることが分かるのではないでしょうか。

・『貴社は我が社のお得意様です』
・『お得意様ですから最大限値引きします』
・『お得意様だけに、案内しております』
・『お得意様のためだけに準備しました』

まとめ

このように「お取引様」「お得意様」は似たような言葉ですが、異なる意味を持っています。

また、「お取引様」「お取引先様」と言い換えて使うのが良いでしょう。

同じように見えて、使い分けに悩むことがありますが、その示す範囲には違いがあるのです。

取引の頻度に応じて「お取引先様」「お得意様」を正しく使い分けするようにしましょう。