「言っていました」と「仰っていらっしゃいました」の言葉の違いとは?使い方や例文など分かりやすく解釈

「言っていました」と「仰っていらっしゃいました」の言葉の違いとは? ビジネス用語【二語】

この記事では「言っていました」「仰っていらっしゃいました」の違いを解説します。

「言っていました」とは?

言葉を口に出すという意味の言葉を過去形にしたものです。

「言って」「言う」のことで、言うには言葉を口に出すという意味があります。

「いました」「いる」を過去の形にしたものです。

いるは、現在の状態を表す語です。

いましたは、それを過去の形にしているので、過去の状態を表しています。

「ました」で丁寧な言い方にしています。

いましたは丁寧な言葉ですが、言っては丁寧語でも尊敬語でもありません。

AさんはO社に新しい製品の売り込みに行きました。

O社の人は、この製品の導入を考えてくれているようです。

そのような発言をしていました。

このことを自社に戻ったAさんが上司に伝えました。

そのときに「O社のものが○○と言っていました」といったふうに使います。

AさんにとってO社は目上の立場の人ではないので、「言っていました」でも不自然ではありません。

「仰っていらっしゃいました」とは?

言葉を口にしたという意味です。

「仰って」「仰る」のことで、仰るは言うの尊敬語です。

言葉を口にするという意味があります。

「いらっしゃい」「いらっしゃる」のことで、いるの尊敬語です。

現在の状態を表します。

「ました」は丁寧な言葉で、過去のことを表しています。

そのため「いらっしゃいました」は過去の状態を表す語になります。

相手を敬う意味があるので、自分よりも上の立場の人や敬っている人などが、何かを口にしていたことを表す場合に使います。

「おっしゃる」「いらっしゃる」を重ねて使うとしつこいので、「仰っていました」とすることもあります。

Cさんという映画監督がいます。

CさんはD監督を尊敬しています。

D監督があるとき映画についてをラジオで語っていました。

その内容を聞いたCさんが、D監督がラジオで話していたんだということを、別の尊敬する監督に話したとします。

そのときに「ラジオでD監督が仰っていらっしゃいました」などといいます。


「言っていました」と「仰っていらっしゃいました」の違い

言葉を口に出していたという意味は同じですが、使い方に違いがあります。

前者は丁寧な言葉ですが、発言をしていた人が自分よりも目上の場合にはあまり使用しません。

後者は尊敬の意が含まれており、発言していた人が目上の場合に使用をします。

どちらも過去を表しています。

「言っていました」の例文

・『昨日言っていました』
・『本人が言っていました』
・『元気だと言っていました』
・『これからやると言っていました』

「仰っていらっしゃいました」の例文

・『仰っていらっしゃいましたと部下から聞いた』
・『全社員に対して仰っていらっしゃいました』
・『よく仰っていらっしゃいました』
・『先日仰っていらっしゃいました』

まとめ

言葉を口にするという意味を持つ点が似ていますが、2つの言葉は使い方に違いがあります。