この記事では「活用させていただきます」と「手本とさせていただきます」の違いを解説します。
「活用させていただきます」とは?
物や人が備えている力や働きを十分に使うという意を丁寧にした言葉です。
活用には、物や人が持っている力や働きを十分に使う、効果的に使うという意味があります。
たとえば、塩麹という調味料は炒め物、揚げ物、スープなどさまざまな料理に使うことができます。
購入をしても使わなければ、塩麹本来の役割を果たせていないことになります。
いろいろな料理に使っていれば、活用しているといえます。
炒め物に使えば、塩麹が素材のうまみを十分に引き出してくれて、塩麹が料理の中で十分に生かされていることになります。
「させていただきます」は「させていただく」のことで、相手に許しを求めてその行為をするという意味があります。
相手に敬いの気持ちを表しています。
たとえば「部屋を掃除させていただく」というと、この部屋を使用している人のことを敬っている意味が含まれます。
そして、部屋を掃除してもよいですかと相手に求めている意味も含まれます。
活用についてだと、物や人の力は働きを使う許しを相手に求める意になります。
相手に対して敬いの気持ちがあります。
「手本とさせていただきます」とは?
見習うという意を丁寧にした言葉です。
手本には、見習うべき物事という意味があります。
見てまねをする、見て学ぶといった意味です。
たとえば、友人宅のインテリアが素敵で、自分の家もこのようにしたかったとします。
友人の家のインテリアをまねることを「友人宅のインテリアを手本とする」などといいます。
この場合は、友人の家を見てどんなふうなのかを学ぶことを指しています。
「させていただきます」は「させていただく」のことで、相手に許しを求めてその行為をする意味があります。
相手を敬う気持ちのある言葉です。
たとえば、タレントがアニメの声優をやることになったとします。
声優をするのは初めてで、依頼をしてくれた人に対して敬いの気持ちがあります。
そのようなときに「声を担当させていただく」などといいます。
やってやっているという意味ではなく、やらせてもらっているといった意味合いになります。
手本についてだと、物事を見習うことに相手に許しを求めてそれをする意になります。
見習いたいと思うような事柄に対して使う言葉です。
見習いたいと思うほどの事柄なら、相手に対して敬いの気持ちを持つことでしょう。
「活用させていただきます」と「手本とさせていただきます」の違い
何かをするという点では意味が似ていますが、何をするのかに違いがあります。
前者は物や人が持っている力や働きを十分に使うことです。
後者はまねたり、見て学んだりすることです。
まとめ
許しを求めて行動する意味を表す言葉である点は似ていますが、何をするのかに違いがあります。
一方は物などを効果的に使うこと、もう一方は見習うことです。