「なりますでしょうか」と「なるでしょうか」の違いを確認していきます。
気になる敬語を使いわけていきましょう。
「なりますでしょうか」とは?
「なりますでしょうか」は間違った日本語です。
これでも良い気がしますが、じっくり見るとやはり間違いであることに気付きます。
知らずに大切なお客様に使わないように、注意しておきましょう。
もともと「なりますでしょうか」という言葉には「~なる」と「ます」そして「です」がくっ付いています。
です・ますを同じ文で用いるのはあり得ないので、この文は間違いとなります。
「何円になりますでしょうか」や「お分かりになりますでしょうか」と気軽に使ってしまいますが、誤りであることを認識しておきましょう。
「なるでしょうか」とは?
「なるでしょうか」は正しい言い回しです。
おもに「なるでしょうか」の前に、知りたい言葉をそえて疑問形として用いていきます。
「~なの?」だとカジュアルになってしまうので、ビジネスフォーマルに直した形にしています。
もともと「なるでしょうか」は状態をあらわす「なる」に、丁寧な「でしょうか」を組み合わせた言葉です。
「明日は雪になるでしょうか」や「ご提出はいつになるでしょうか」と用います。
「明日は雪になる?」や「提出はいつ?」よりも末尾が長いので、相手を大切にしているニュアンスにみえます。
また「なるでしょうか」は「このチームの中で、1番営業成績がいいのは誰になるでしょうか」のようにクイズ形式で問いかける際にも使えます。
また「来月のフォーラムはどうなるでしょうか」のように、未来を不安視するときにも用います。
色々と応用がきく言葉なので、覚えておくと便利です。
「なりますでしょうか」と「なるでしょうか」の違い
・「なりますでしょうか」は誤り
結論からいうと、正しい日本語は「なるでしょうか」です。
「なりますでしょうか」は「です」と「ます」が入っているので、二重敬語となります。
あまりにも丁寧すぎる言葉は、敬語としてタブーといわれています。
そのため「なりますでしょうか」は間違いになります。
正しくは不要な「です」を削った「なりますでしょうか」です。
ただホテルやデパートの接客や応対など、高級感のある場所では「なりますでしょうか」を頻繁に用いているところもあります。
「お会計はいくらになりますでしょうか」や「駐車場はご利用になりますでしょうか」は、どこかで聞いたことのあるパターンだと思います。
ただ一般的なビジネスシーンでは、できれば「なるでしょうか」を選んでおきたいもの。
丁寧さを意識しすぎるあまり、まわりくどい言い方にならないよう注意しておきましょう。
まとめ
「なりますでしょうか」と「なるでしょうか」の差をくわしく解説しました。
「なりますでしょうか」は二重敬語となるため、日本語としては間違いの言葉です。
そして「なるでしょうか」が正しい表現です。
丁寧すぎてもいけない点が日本語の難しいところですが、ひとつずつ学んでいきましょう。