「もらう」と「いただく」の違いとは?使い方や例文など分かりやすく解釈

「もらう」と「いただく」の違い ビジネス用語【二語】

本記事では「もらう」「いただく」の違いなどについて分かりやすく説明します。

「もらう」とは?

「もらう」には、大別すると二つの意味と使い方があります。

ひとつは動詞で、「手に入れたり、得ること」などを意味する言葉です。

漢字で「貰う」と表記することもあります。

もうひとつは補助動詞で、動詞の連用形に「て」を付けて、そこに「もらう」を付けることで、「友達に来てもらう」の様に使い、「他人の行為で自分が利益を受けたり、迷惑を被ること」、または「自分の行為で他人に喜んでもらうこと」を表現する使い方です。

この使い方では、平仮名を必ず使います。

「もらう」の使い方

「もらう」は動詞としては、以下の例文のように使われます。

・『僕はいつも母から小遣いをもらう』
・『書道コンテストでは、毎回表彰状をもらう』
また補助動詞としては、以下のように使われます。

・『友達にラインして、自宅に来てもらう』
・『父にゲーム機を買ってもらうつもりです』


「いただく」とは?

「いただく」にも動詞と、補助動詞の二つの使い方があります。

ひとつは動詞としての使い方で、1項で記載した動詞の「もらう」の謙譲語として、また動詞の「食べるや、飲む」の謙譲語として使われる言葉です。

この使い方の場合には「頂く」と漢字表記することが少なくありません。

また、もうひとつは、補助動詞としての使い方で、「家庭教師に来ていただく」の様に使います。

この使い方も、補助動詞「もらう」の謙譲語表現です。

こちらの補助動詞としての使い方の場合、漢字表記の「頂く」を使うのは間違いで、「いただく」と平仮名表記とすべきです。

「いただく」の使い方

「いただく」は、動詞としては以下のように使われます。

・『多くの来賓から、祝辞をいただく予定です』
・『得意先から毎年、お歳暮をいただくが、お返しの品物にはいつも迷います』
また「いただく」は補助動詞としては、以下のように使われます。

・『有名な先生にわざわざご足労いただく』
・『有名なオペラ歌手に文化祭に来ていただくことができた』

「もらう」と「いただく」の違い

「もらう」は漢字表記で「貰う」と書く動詞としての使い方と、平仮名表記が原則の補助動詞としての使い方があります。

「いただく」「もらう」と同様に、漢字表記では「頂く」の動詞としての使い方と、平仮名表記が原則の補助動詞としての使い方があります。

いずれの使い方の場合にも、「いただく」「もらう」の謙譲語であり、敬語表現としてビジネスシーンで目上の人や得意先などに使うことが可能な言葉です。

まとめ

「もらう」には、動詞と補助動詞の二つの使い方があり、いずれの場合にもその謙譲語が「いただく」です。

動詞として使う場合には「もらう」「貰う」「いただく」「頂く」と漢字表記することがありますが、いずれの言葉も補助動詞として使う場合には、平仮名表記が原則なので、注意が必要です。