「お越しいただき」と「お越しくださり」の違いについての解説です。
「お越しいただき」とは?
「お越しいただき」は、謙譲語による表現なので、自分を下にして相手がやってきたという行為について述べています。
なので意味については、自分の存在を控えめにした表現で、相手の行動を強調して「来てくれた」という意味になります。
「お越しいただき」の使い方
「お越しいただき」は、相手の行動についてかしこまるために使用し、相手がやってきたというだけの意味をわざわざ仰々しく表現する場合に使用します。
あまり言いたくは何のですが、ビジネスの席においては上下関係がある場合、単に相手がやってきたという事実に対しても、かしこまり表現をする必要があり、この言葉はまさに、相手側に対してかしこまり、恐れています。
なので、使い方においては、相手側が格上で恐ろしいということを表現する場合使用するとよいです。
「お越しくださり」とは?
「お越しくださり」は、丁寧語なので、相手の方に対して敬意を示しており、意味については、「来てくれた」という事実について丁寧に相手に対して失礼が無いよう述べています。
「お越しくださり」の使い方
「お越しくださり」は、相手側に対して恐縮するという気持ちが無いので、使い方については畏まらない相手に対して丁寧に「来てくれた」という事実を述べるために使用します。
つまり、上下関係が厳しくない企業同士や、相手に対して恐れが無い場合、こちらを使用しても失礼にはならず、相手側も恐縮という意味になる、「お越しいただき」という表現を嫌う場合、こちらの表現のほうが好まれるでしょう。
「お越しいただき」と「お越しくださり」の違い
両者の違いは、文章の表現が異なり、謙譲語か丁寧語であるかです。
「お越しいただき」は謙譲語であるがゆえ、相手に対し恐れがあり、ビジネスにおいては怒らせてはいけない相手です。
一方、「お越しくださり」は、丁寧語なので相手は別に恐れ多い人物や企業ではないので丁寧な応対にて望むことを表面化した言葉になります。
まとめ
「お越しいただき」にしろ、「お越しくださり」にしろ、肝心なポイントはこの後に続く言葉です。
「お越しいただき」は謙譲語であるがゆえ、相手に対して恐れを表面化しています。
ですが、恐れを最初に協調してから、急に言葉が敬語を使用しなくなった場合、最初の「お越しいただき」という前振りは何だとなります。
これは、「お越しくださり」も同様で、最初に丁寧語で応対しておいて急に、謙譲語になったり敬語ですらない言葉を交わした場合、ただのテンプレートで物事を進めたいだけかとなるのです。
ただ、ビジネスの世界であまりにも敬語や丁寧語のほか謙譲語に強調語という具合に言葉の組み立て方がどうかるかということをいちいち突っ込んでくる企業や個人のビジネスマンはいないと思いますが一応、礼節としては、後に続く言葉もできるだけ、丁寧語や謙譲語に合わせるかどうかを考える必要性があります。