「傾聴」と「アクティブリスニング」の違いとは?(ビジネス用語)を分かりやすく解釈

「傾聴」と「アクティブリスニング」の違い ビジネス用語【二語】

「傾聴」「アクティブリスニング」の違いとは?

ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。

「傾聴」とは?

はじめに「傾聴」について解説していきます。

「傾聴」とは相手の話を耳に傾け、相手の話を引き出すことに重きを置いた考え方です。

これは、コーチングの文脈のなかで重要視されてきた考え方です。

近年では1on1のブームがあったことで、再び見直されている考え方です。

1on1はコーチングとフィードバックの手法を基礎にしたものなのです。

そして、コーチングの中心にあるのが傾聴の考え方になるのです。

「アクティブリスニング」とは?

つぎに「アクティブリスニング」を解説します。

「アクティブリスニング」はアメリカの心理学者により提唱された考え方です。

相手の話に耳を傾けながら、コントロールされた誘導のもとで情報を引き出す考え方です。

そのため日本語にすると「積極的傾聴」と訳されることもあります。

これは、会話を通じて、相手の感情を引き出し、さらには相手が自分でも気づいていない欲求や願望を明確にさせるような効果もあるのです。


「傾聴」と「アクティブリスニング」の違い

それでは「傾聴」「アクティブリスニング」の違いはどこにあるでしょうか。

これは、同じく傾聴という言葉が使用されますが、根本的には違う手法だと言えるのです。

「傾聴」は相手の話をしっかり聞くことに重きを置いています。

そのため、自分が主導権を握ったり、しゃべりすぎたりすることを、極力抑止するのがルールです。

一方の「アクティブリスニング」は相手を上手にコントロールして、相手の潜在意識から情報を引き出す手法です。

そのため、主導権は聞き手側にあるのです。

「傾聴」の例文

ここでは「傾聴」の例文を挙げていきます。

・『傾聴することが大切だ』
・『傾聴することで得られる情報がある』
・『傾聴するとよいでしょう』
・『傾聴を意識すると新たな発見がある』

「アクティブリスニング」の例文

ここでは「アクティブリスニング」の例文を挙げていきます。

例文から「傾聴」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。

ただし、意味することは全く違うので、注意しましょう。

・『アクティブリスニングが大切だ』
・『アクティブリスニングで得られる情報がある』
・『アクティブリスニングがよいでしょう』
・『アクティブリスニングを意識すると新たな発見がある』

まとめ

このように「傾聴」「アクティブリスニング」は同じような場面で、同じように使用できる言葉です。

しかし、その二つの言葉が指し示すものは大きく違い、考え方によってはまったく逆と言えるものなのです。