「ご承知おきください」と「ご了承ください」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「ご承知おきください」と「ご了承ください」の違い ビジネス用語【二語】

この記事ではビジネスシーンで使われることの多い慣用句の「ご承知おきください」「ご了承ください」について、それぞれの意味や使い方や、違い等を分かりやすく説明します。

「ご承知おきください」とは?

「ご承知おきください」とは、「事前に事情を知っておいて欲しい」という意味の敬語表現です。

この慣用句を言葉毎に分解して少しく詳しく説明します。

まず、「ご承知」「事情を知ることや、理解すること」を意味する「承知」に尊敬の接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。

次の「おき」は、「しておく」が変化したもので、それに続く「ください」は、「欲しい」の尊敬語です。

従って、「ご承知おきください」は、「事前に事情を知っておいてください」との意味を指す敬語表現となるのです。

「ご承知おきください」の使い方

・『明日から出張で3日間不在となることを、ご承知おきください』
・『来週から閉店時間を22時から21時に変更させていただきますので、ご承知おきください』
・『今年は全社旅行は行いませんので、ご承知おきください』


「ご了承ください」とは?

「ご了承ください」とは、「事情を理解し、その上で事情を受け入れて欲しい」という意味の、敬語表現です。

「ご了承」「事情を理解し、その上で事情を受け入れる」ことを意味する「了承」に尊敬の接頭辞の 「ご」が付けられた言葉で、「ください」「欲しい」の尊敬語です。

従って「ご了承ください」は、「事情を理解し、その上で事情を受け入れて欲しい」との意味の敬語表現となるのです。

「ご了承ください」の使い方

・『原材料の高騰に伴い、来月から商品を平均10%値上げさせていただきます。ご了承ください』
・『明日は臨時休業とさせていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますが、ご了承ください』
・『今回の営業所長会議には、海外出張のために本社営業部長は出席されません。ご了承ください』

「ご承知おきください」と「ご了承ください」の違い

「ご承知おきください」「ご了承ください」は、いずれも「事情を理解してください」と、お願いするところは同じです。

しかし、「ご承知おきください」の方には、「それを了解して欲しい」と言うニュアンスがないのに対し、「ご了承ください」の方には、「その事情を了解して欲しい」と言う意味が含まれている点に違いがあります。

いずれの言葉も、先に説明した様に敬語表現ですが、命令的なニュアンスが強い言葉なので、目上の人に面と向かって使うのは避けた方が良いと言えます。

まとめ

「ご承知おきください」「ご了承ください」は、いずれも「事情を理解してください」の意味を持つ点は同じですが、「ご了承ください」には「それを了解して欲しい」という意味があるのに対して、「ご承知おきください」には、そのニュアンスがないのが、異なる点です。