「力不足」と「役不足」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「力不足」と「役不足」の違い ビジネス用語【二語】

この記事では「力不足」「役不足」の違いについて説明していきます。

「力不足」とは?

その役目や役割を果たすには力が不足しているという意味で、例えば1トンの荷物を運ぶのに軽トラック一台では力不足ということができます。

「力不足ですがよろしくお願いします」などのように、謙遜として使うこともある言葉です。

人間が会社での仕事をこなす場合明快な力の指標がないこともあり、指摘する言葉としてはそう多く使われないものと言えます。

実際に力不足であったとしても人相手では「今のあなたでは力不足だ」というように今後の期待をしているという使い方をするのがベターです。

機械や物に対しては使いやすい言葉でもあり、パソコンとソフトの推奨スペックの差、エンジンの出力不足などに対しても使うことができます。

非常に力不足だったなどという使い方可能で、この場合は当事者が反省として使います。

ビジネスの場でも反省の言葉として使うケースが比較的多いのではと考えられます。

ついで人物を選定するケースで使われると言えるでしょう。

「役不足」とは?

役目が実力不相応に軽いことを指す言葉で、10トントラックに対して10kgの荷物だけを積むという行為は役不足ということができます。

紅白出演歌手を公民館に呼んで歌ってもらうというのも役不足と言って良いでしょう。

比喩表現としては使いやすい言葉ではあります。

役不足を本人の力量に対して役目が重すぎることとするのは誤用なので注意しましょう。

ビジネスで使われるケースとしては理由のはっきりしない降格人事の話を聞いて「彼には役不足です」とフォローする使い方が挙げられます。

「私には役不足です」という言葉では、自分には荷が軽い、もっと自分はすごい仕事ができるという意味合いになってしまい、謙遜の意図が一切ない言葉になってしまうため注意が必要です。

このことからも他者を評価して使うケースが一般的で、自分で思っていた場合でもよほどのケースではない限りオープンな場で「自分には役不足」というべきとはいい難いでしょう。


「力不足」と「役不足」の違い

力不足はその役目や役割を果たすには力が不足しているという意味で、単三電池一本で電気自動車を動かすようなことは明らかに力不足ということが出来るでしょう。

競技で全力が出せなかった際の反省の意を表すケースや謙遜として使うことも多い言葉です。

役不足は役目が実力不相応に軽いことを指す言葉で、例えばパソコンを電卓代わりにしか使っていないというケースは役不足と言えます。

自己評価、他者の評価でも使える言葉ですが、謙遜の要素はないのでビジネスの場ではやや使いにくい部分があります。

人事などで使われることはあるでしょう。

まとめ

「力不足」はそのまま役割が果たせないという意味で、謙遜に使いやすい言葉です。

「役不足」は役目が実力に対して軽いという意味で、評価に対して使うことがあります。

力不足と役不足が同一シチュエーションで一人の人物では両立できません。