「ご指南」と「ご鞭撻」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「ご指南」と「ご鞭撻」の違い ビジネス用語【二語】

この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い、「ご指南」「ご鞭撻」について、その意味の違いや使い方等を分かりやすく説明します。

「ご指南」とは?

「ご指南」は、「教え、導くこと」を意味する「指南」に、敬語表現の接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。

広くは「教え、導くこと」の意味ですが、主に武術や芸能等を教える意味で使われることの多い言葉です。

最近では、ビジネススキルに対して使われることもあります。

ちなみに、この「指南」の言葉は、古代中国で使われていた歯車を使い、車の上の人形の指が、常に南を指し示すからくりを乗せた指南車が、語源だとされています。

また「ご指南」の類語としては、「ご指導」「ご教示」があり、ビジネスにおいてはこちらの言葉の方が使われることが多いかも知れません。

「ご指南」の使い方

・『先輩の営業ノウハウをご指南ください』
・『プレゼンのノウハウをご指南ください』
・『茶道の作法を簡単にご指南ください』


「ご鞭撻」とは?

「ご鞭撻」難しい漢字ですが、読みは「ごべんたつ」で、「強く励ますこと、戒めて励ますこと」の意味を指す「鞭撻」に敬語表現の接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。

「鞭撻」の熟語における、「鞭」は訓読みが「むち」で、「撻」「打ちのめす」と言う意味を持つ漢字です。

従って、「鞭撻」「鞭打って励ますこと」の意味を持つ言葉となります。

すなわち、「鞭撻」は広い意味では、「教えを乞うこと」ですが、「強く叱咤激励して教えてもらうこと」と言うニュアンスを持った言葉なのです。

「ご鞭撻」の使い方

・『ご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願いします』
・『今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます』
・『新しく担当させていただきます○○です。前任者同様、ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い致します』

「ご指南」と「ご鞭撻」の違い

「ご指南」「教え、導くこと」を意味する言葉で、一方の「ご鞭撻」は広い意味では「教えること、教えを乞うこと」ですが、その教え方として「強く叱咤激励して教えてもらうこと」のニュアンスを持つ言葉です。

「指南」は、主に武術や芸術を伝授する場合に使われ、ビジネスにおいてもビジネス術とも言うべきノウハウを伝授すると言ったニュアンスで使われることが多い言葉です。

一方の「ご鞭撻」の言葉は、「ご指導ご鞭撻」の慣用句として使われることが多く、「厳しく指導して下さい」と言った意味で使われることが多い言葉です。

似た言葉ですが、ニュアンスは明らかに異なる言葉と言えます。

まとめ

「ご指南」「教え、導くこと」を意味する言葉で、一方の「ご鞭撻」は広い意味では「教えること、教えを乞うこと」ですが、その教え方として「強く叱咤激励して教えること」のニュアンスを持つ言葉です。