「差し支えありません」と「差し支えございません」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「差し支えありません」とは?
まずはじめに「差し支えありません」について解説していきます。
「差し支え」とは「支障」を示します。
つまりは、何かを実現するための「障害」などをあらわす言葉です。
そのため「差し支えありません」が意味するところは「支障がない」ということになります。
「差し支えございません」とは?
つぎに「差し支えございません」を解説します。
「差し支えありません」の語尾を「ございません」に変えたものですから、意味は同じです。
「ございません」と表現することで、より丁寧さを強調したフレーズになっていると言えるでしょう。
「差し支えありません」と「差し支えございません」の違い
それでは「差し支えありません」と「差し支えございません」の違いはどこにあるでしょうか。
どちらを使うか迷う場合の答えは「どちらでも問題ない」です。
差し支えという表現がすでに丁寧ですので「ありません」でも「ございません」でもよいと言えます。
あとは場面によってカジュアルさに比重を置きたければ「差し支えありません」を選択し、格式に重きを置きたければ「差し支えございません」を選択すればよいでしょう。
「差し支えありません」の例文
ここでは「差し支えありません」の例文を挙げていきます。
会話の文脈によっては単独で成立する場合もあります。
また、初めに対象を明示する使い方も可能です。
・『差し支えありません』
・『その件であれば、差し支えありません』
・『その選択でしたら、差し支えありません』
・『明日の9時であれば、差し支えありません』
「差し支えございません」の例文
ここでは「差し支えございません」の例文を挙げていきます。
例文から「差し支えありません」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。
また、その反面、同じ意味なのに言葉から受ける印象が変わっている点も分かるのではないでしょうか。
・『差し支えございません』
・『その件であれば、差し支えございません』
・『その選択でしたら、差し支えございません』
・『明日の9時であれば、差し支えございません』
まとめ
このように「差し支えありません」と「差し支えございません」に違いはなく、語尾の表現による受け取る側のニュアンスくらいが差異といえることが分かったはずです。
また、どちらの用法も誤りではないことも、分かったでしょう。
これらのことから、言葉を選ぶときは、どちらが正しいかでなく、より使う場面に適した表現を選択するのが良いと言えます。