「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「ご報告させていただきます」とは?
まずはじめに「ご報告させていただきます」について解説していきます。
「させていただく」とは「させてもらう」を謙譲語で表現したものです。
つまりは、相手を敬い、自分を一段下げた言い方をしているのです。
会議の場で「それでは、ご報告させていただきます」などと使う場合も多いですが、ここには謙譲表現が含まれていると理解しておくとよいでしょう。
「ご報告いたします」とは?
つぎに「ご報告いたします」を解説します。
「ご報告させていただきます」の語尾を「いたします」に変えたものですが、若干意味が変わってきます。
「報告する」ことに変わりはないのですが、謙譲表現ではなく「する」の敬語表現である「いたす」を使っているからです。
このように、同じような表現に見えても、少しニュアンスが違ってくるのが、日本語の難しいところとも言えます。
「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」の違い
それでは「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」の違いはどこにあるでしょうか。
基本的には、「どちらを使っても問題ない」のですが、よりかしこまった様子にしたい場合は「させていただきます」を選択するほうが良いでしょう。
また、迷うくらいであれば常に「させていただきます」を選択しても問題ありません。
なぜなら、より丁寧な表現にあたるためです。
「ご報告させていただきます」の例文
ここでは「ご報告させていただきます」の例文を挙げていきます。
例文で見ると少し冗長な表現であることが分かるはずです。
ビジネスの世界では全てを簡素化・省力化する流れもあるので、過剰にならない場面でのみ使いたい表現とも言えます。
・『ご報告させていただきます』
・『調査結果を、ご報告させていただきます』
・『議事の内容を、ご報告させていただきます』
・『昨日の被害状況を、ご報告させていただきます』
「ご報告いたします」の例文
ここでは「ご報告いたします」の例文を挙げていきます。
例文から「ご報告させていただきます」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。
また、こちらのほうが普段使うには適して長さになっているので、汎用性が高いとも言えます。
・『ご報告いたします』
・『調査結果を、ご報告いたします』
・『議事の内容を、ご報告いたします』
・『昨日の被害状況を、ご報告いたします』
まとめ
このように「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」に大きな違いはなく、どちらを選択しても失礼になることはありません。
言葉を選ぶときは、より使う場面に適した表現を選択するように心がけると、自然い語尾を選択できるようになるはずです。