「ご清栄」と「ご盛栄」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「ご清栄」とは?
まずはじめに「ご清栄」について解説していきます。
「ご清栄」は挨拶の言葉や、文書の書き出しで使う言葉の多い表現です。
意味は「清く」「繁栄する」ことを示しています。
「御清栄」とも「ご清栄」とも表しますが、昨今ではご」を使った表現のほうが一般的と言えるでしょう。
「ご盛栄」とは?
つぎに「ご盛栄」を解説します。
「ご盛栄」は「隆盛し」「繁栄する」ことを示しています。
盛り上がっているの表現が加わっていることから、主に商売繁盛につながります。
使用する相手としては企業や商売を営んでいる人が適切と言えます。
「ご清栄」と「ご盛栄」の違い
それでは「ご清栄」と「ご盛栄」の違いはどこにあるでしょうか。
主な使い方として「ご清栄」を健康と繁栄に対する祝いの言葉です。
これに対して「ご盛栄」は商売が盛んであることを祝う言葉になっています。
これらのことから、「ご清栄」と「ご盛栄」は使う相手によって異なるという事です。
相手が商売をしている場合は「ご盛栄」を使えます。
そして「ご清栄」は相手が商売をしていても、していなくても使える言葉と言えます。
どちらの言葉も音声としての響きは同じですが、このように意味にも、使える相手にも微妙な違いがあるのです。
「ご清栄」の例文
ここでは「ご清栄」の例文を挙げていきます。
最も一般的な言い回しは1つ目の例ですが、それ以外にも様々なバリエーションがあります。
語尾を変化させたり、間に「謹んで」と入れることで、それぞれの文章から受ける印象が大きく変わることが分かるはずです。
・『ご清栄のこととお慶び申し上げます』
・『ご清栄のことと謹んでお慶び申し上げます』
・『ご清栄のこととお慶びいたします』
・『ご清栄のこととお慶びします』
「ご盛栄」の例文
ここでは「ご盛栄」の例文を挙げていきます。
例文から「ご清栄」と全く同じ使い方をしても成立することが分かるはずです。
ただ、文字から受ける印象は少し変化するので、不思議なものです。
・『ご盛栄のこととお慶び申し上げます』
・『ご盛栄のことと謹んでお慶び申し上げます』
・『ご盛栄のこととお慶びいたします』
・『ご盛栄のこととお慶びします』
まとめ
このように「ご清栄」と「ご盛栄」に大きな違いはなく、読みかたも同じです。
しかし、使う相手が商売を営んでいるかどうかで使えないケースもあるので、それぞれの漢字が意味することについては、しっかりと頭に入れておくとよいでしょう。
格式の高い表現だけに、間違って使うと非常に恰好が悪いものです。