こちらの記事では、「お気遣いなく」と「お構いなく」の違いを分かり易い形で解説致します。
「お気遣いなく」とは?
お気遣いなくは、おきづかいなくという読み方をすべき言葉です。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、気遣いの丁寧語で自分のために配慮してくれる事に対して感謝の意という意味のお気遣いの文字に、否定の意味があるなくの文字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそお気遣いなくは、心配しないでくださいや気を遣わないでください、という意味を表すのです。
「お気遣いなく」の使い方
お気遣いなくは、気を配らないでください、といった意味で使われる言葉となっています。
相手に配慮して遠慮する表現であり、ビジネスシーンの様に畏まった場で使用される事が多いです。
とはいえ目上の人対してそのまま使うのは失礼になってしまう事もあり、より丁寧に表現して、お気遣いなさらないでください、といった使い方になります。
「お構いなく」とは?
お構いなくは、おかまいなくという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、構う事や世話する事といった意味の構いの尊敬語であるお構いの文字に、打ち消しの意味を有するなくの文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事からお構いなくは、世話を焼かなくて結構です、という意味を示します。
「お構いなく」の使い方
お構いなくは、気にしないでください、という意味に用いられる言葉です。
構うは気を遣うという意味を持っているのでそれをなくで打ち消す事で、相手に対して気遣いは無用である事を、少し丁寧に伝えるのがこの言葉だったりします。
ただし基本的に親しい間柄で用いる表現であり、ビジネスシーンで使うとしたら目上の相手ではなく、立場が同程度の相手に対して使用するのです。
「お気遣いなく」と「お構いなく」の違い
お気遣いなくとお構いなくの文字表記を比較すれば、気遣と構の漢字の違いに気付く事が出来ます。
所がその他の文字は同じであり、どちらも気遣われるのを遠慮する、という意味を持っているのです。
もっともお気遣いなくは、ビジネスシーンの様な畏まった場で使われる事が多くなっています。
一方のお構いなくは、目上の相手ではなく親しい間柄で使われる言葉で、ビジネスシーンで使われる場合にも同格の相手に対して用いられるのです。
まとめ
2つの言葉は、語尾になくという打ち消し語が使われる上に、心配りや気遣いを遠慮する、といった同じ様な意味を持つ言葉同士となっています。
所がこの2つの言葉は、使用する場面に違いがあるのです。
ちなみにお気遣いなくは、ビジネスシーンの様な畏まった場で使われる事が多く、より丁寧な表現にする事で目上の人にも使用する事が出来ます。
対するお構いなくは、身近な者同士で使われるのが基本なので目上の人に対して用いる事は出来ないため、ビジネスシーンで使う場合にも同程度の立場の相手に使う事になるのです。