この記事では、「考えてください」と「ご一考ください」の違いを分かりやすく説明していきます。
「考えてください」とは?
その事について、心を知的に使って判断する、新たなものを工夫する、考案するなどが考えるの意味で、相手に対して考えてほしいという意図を伝えるのが「考えてください」となります。
敬語として使えなくはないですが、「お考えください」や、「ご一考ください」の方がより敬語として使いやすい表現になっています。
「考えて」という言葉に直接「ご」や「お」を付けて敬語にすることは出来ません。
学校での生徒間の会話、ビジネスシーンでの同じ部署内での会話などでは「考えてください」と使っても大きな問題にはならないでしょう。
だたし、目上の人にメールや文書で伝える際は「考えてください」よりは「ご一考ください」、 「ご検討頂ければと存じます」などを使う方が無難と言えます。
「ご一考ください」とは?
ご一考は、一度考えてみること。
ちょっと考えはかることという意味の一考に尊敬を表す接頭語「ご」を付けたもので、考えるという部分にも敬語表現が加わったものとなっています。
「ご一考のほどお願い申し上げます」などより表現を進めることもでき、「ください」という言葉を使うべきではないと判断した場合は「ご一考いただければ幸いです」などを使うと良いでしょう。
発音して使う言葉ではあまりなく、カジュアルな言葉でもないと言え、テレビ番組などで聞かれる言葉ではありません。
どちらかと言えばメールや文書で使われる言葉です。
「一考してみる」という言葉自体が使われていないわけではありませんが「考えてみる」という言葉よりは明らかに使われておらず、敬語表現を抜いた「一考してみる」も文章で使われる言葉と言えるでしょう。
「考えてください」と「ご一考ください」の違い
物事、事柄について考えて欲しいと伝える言葉であることは共通していますが、「考えてください」には考えるの部分に敬語としての接頭語などが付けられず、「ご一考ください」の方が敬語として使いやすくなっている点が違いと言えます。
ただし、くださいという言葉を敬語として使いにくいものとして見る向きもあり、「ご一考いただきたく存じます」「ご一考のほどお願い申し上げます」、「ご一考いただければ幸いです」などの言葉を使うことも考えられます。
「考えてください」は敬語へは進めにくく、「お考えください」「お考えいただければ幸いです」など「お考え」という言葉を使うことになります。
「考えてください」は発声して使うケースが多く同僚などにも使いやすい言葉です。
まとめ
「考えてください」と「ご一考ください」は考えてほしいという依頼の敬語ですが、敬語表現としてはまだ先があるものとなっていると言えます。
「考えてください」は発声して使いやすい言葉で、敬語としての段階は進んでいる「ご一考ください」は文章向きの言葉と言えます。