この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い、「よろしかったでしょうか」と「よろしいでしょうか」について、その意味や使い方や二つの言葉の違い等を分かりやすく説明します。
「よろしかったでしょうか」とは?
「よろしかったでしょうか」は、「よかったでしょうか」の丁寧な表現です。
「よろしい」は「よい」の丁寧な表現で、その過去形が「よろしかった」です。
そこに疑問を表す丁寧な言葉の「でしょうか」が付けられた言葉が、この表現です。
この表現は、過去のものごとを確認する際に使われる言葉です。
例えば「発注数は100個でよろしかったでしょうか」と、すでに打ち合わせ済みの件について、改めて確認する場合や、「ご自宅宛てに郵送しましたが、それでよろしかったでしょうか」と、自分がすでに行った行為を、それで良かったかを確認する場合等に使われる言葉です。
ちなみに、飲食店でお客様を案内する際に「3名様でよろしかったでしょうか」と使われているのをよく耳にしますが、これは現在のことに対する質問なので、間違った日本語の使い方です。
こうした使い方は、バイト敬語と呼ばれている表現で、飲食店やコンビニで、しばしば聞きますが、これは誤りです。
「よろしかったでしょうか」の使い方
「よろしかったでしょうか」の正しい使い方の例文
・『発送日は4月7日でお約束していますが、よろしかったでしょうか』
・『ご要望の資料は、メールに添付した資料でよろしかったでしょうか』
「よろしかったでしょうか」のバイト敬語と呼ばれる間違った使い方の例文
・『ご注文は以上でよろしかったでしょうか』
「よろしいでしょうか」とは?
「よろしいでしょうか」は、「よいでしょうか」の丁寧な表現です。
現在のものごとに対して、確認する場合に広く使われている丁寧な表現で、目上の方や取引先の方に使っても、問題のない表現です。
ちなみに同じ意味の言葉に「よろしいですか」がありますが、この表現は丁寧語表現になっていますが、威圧的な言葉だと感じられる方が少なくないので、目上の人などに使うのは避けるべきです。
「よろしいでしょうか」の使い方
・『来週の火曜日に、有給休暇を取得してもよろいでしょうか』
・『ご指示のあった資料を作成しましたが、これでよろしいでしょうか』
「よろしかったでしょうか」と「よろしいでしょうか」の違い
「よろしかったでしょうか」は過去のものごとに対して確認等の際に使われる言葉で、「よろしいでしょうか」は、現在のことに対して確認する際に使われる言葉である点が異なります。
ただし、現在のことに対して「よろしかったでしょうか」と使う、バイト敬語と言われる表現を飲食店やコンビニで耳にすることがありますが、これは誤った使い方です。
本来は「よろしいでしょうか」を使うべきであり、注意が必要です。
まとめ
「よろしかったでしょうか」は過去のことに対し、また「よろしいでしょうか」は現在のことに対して、「よいか?」と確認する丁寧な表現です。