「ご理解いただき」と「ご容赦いただき」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解説していきます。
「ご理解いただき」とは?
「理解」は「物事を正しく分かること」を意味する言葉です。
これに接頭語の「ご」を付けて「ご理解」とすることで、丁寧に表現できます。
また、「いただき」は「いただく」が活用されたものです。
そして「いただく」は「もらう」の謙譲語表現なのです。
これは「もらう」という自分の行動を、へりくだって表現する意味があります。
自分の行動を低めることで、相手への敬意を示す技法なのです。
ここでは、「ご理解いただき」としている事から、「理解してもらい」の意味で使用されています。
また、さらに平易にすれば「分かってもらい」との言い換えもできるでしょう。
「ご容赦いただき」とは?
「容赦」は「ゆるすこと」を意味する言葉です。
これも接頭語の「ご」を付けて「ご容赦」とすることで、丁寧に表現しています。
また、「いただき」という謙譲語を使用している点も、「ご理解いただき」と同じと言えます。
ここでは、「ご容赦いただき」としていることから、「容赦してもらい」の意味で使用されています。
また、さらに平易にすれば「ゆるしてもらい」との言い換えもできるでしょう。
「ご理解いただき」と「ご容赦いただき」の違い
それでは「ご理解いただき」と「ご容赦いただき」の違いは何でしょうか。
これは文字の差分のとおりに、「理解」と「容赦」の違いだと言えます。
「理解」と「容赦」は違う言葉です。
この違いが、二つの言葉の違いなのです。
「理解」は「物事を正しく分かること」を意味し、「容赦」は「ゆるすこと」を意味します。
この二つは似ている言葉だと言う事もできるでしょう。
なぜなら、相手の事情を「分かること」は、その延長線上に「ゆるすこと」が存在するからです。
しかし、「分かる」と「ゆるす」は明確に違う動詞であるため、混同しないほうがよいでしょう。
「ご理解いただき」の例文
ここでは「ご理解いただき」の例文を挙げていきます。
適切な語尾と組み合わせることで、例文のような文章にすることが可能です。
・『ご理解いただき、ありがとうございます』
・『ご理解いただきましたこと、心より感謝申し上げます』
・『ご理解いただきたく存じます』
・『ご理解いただきたいと願っております』
「ご容赦いただき」の例文
ここでは「ご容赦いただき」の例文を挙げていきます。
例文から、「ご理解いただき」と同じように使えることが分かるはずです。
ただし、示す意味が変わりますので、注意して使い分けましょう。
・『ご容赦いただき、ありがとうございます』
・『ご容赦いただきましたこと、心より感謝申し上げます』
・『ご容赦いただきたく存じます』
・『ご容赦いただきたいと願っております』
まとめ
このように「ご理解いただき」と「ご容赦いただき」には、「分かる」と「ゆるす」の違いがあると言えます。
似ているとも言える言葉ですが、明確に違う動詞であるため、適切に使い分けましょう。