「エビデンス」と「ファクト」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「エビデンス」とは?
はじめに「エビデンス」について解説していきます。
「エビデンス」とは「証拠、証跡」を示します。
たとえば、実験結果の検証物は、エビデンスと呼ばれます。
会議の議事録もエビデンスと呼ばれることがあります。
契約のエビデンスはといわれれば、契約書や見積書、発注書、注文書などを示すのです。
「ファクト」とは?
つぎに「ファクト」を解説します。
「ファクト」は「事実」を示す言葉です。
たとえば、日本は高齢化社会がさらに進行するだろうというのは、予測であり事実ではありません。
しかし、日本は現在高齢化社会であるというのは、事実であり、ファクトになるのです。
「エビデンス」と「ファクト」の違い
それでは「エビデンス」と「ファクト」の違いはどこにあるでしょうか。
どちらも同じような言葉ですが、「証拠」か「事実」かという日本語で考えると正しく使えることでしょう。
「エビデンス」は証拠という意味ですから、何かしらの現物が必要です。
それは紙でも音声でも、Webのアクセス記録でも良いのです。
しかし、そのエビデンスは現物でなければいけません。
一方で「ファクト」は現物である必要はないのです。
それが事実であれば良いだけなのです。
分かりやすい例でいくと、統計の数字や、実験の結果など、その結果を示す現物がなくても、それが事実でさえあれば「ファクト」と呼べるのです。
「エビデンス」の例文
ここでは「エビデンス」の例文を挙げていきます。
これらの例文のように「証拠」や「証跡」と同じ意味で使用する限りは、問題なく使用できることでしょう。
・『エビデンスが必要なので、取得します』
・『エビデンスさえあれば何とかできるのですが』
・『エビデンスがないのに契約を進めるのは異常だ』
・『エビデンスを残さない実験に信頼性はない』
「ファクト」の例文
ここでは「ファクト」の例文を挙げていきます。
例文から「事実」と同じ意味で使用する限りは、問題なく使用できることでしょう。
・『まずは、ファクトを確認することが先決だ』
・『ファクトが明らかでないのに、議論してもしかたない』
・『ファクトが解明すれば、この事件は解決する』
・『ファクトだけは記録しておいてほしい』
まとめ
このように「エビデンス」と「ファクト」は同じようなものを示す言葉です。
しかし、日本語に直すとその違いを正確に把握できます。
「証拠」と「事実」なのです。
響きがよく聞こえるので、横文字言葉を使用する傾向が強いですが、日本語のほうが分かりやすいことも多いのです。