「アジャイル」と「スクラム」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文などを交えながら、分かりやすく解説していきたいと思います。
「アジャイル」とは?
はじめに「アジャイル」について解説していきます。
「アジャイル」は軽量なシステム開発手法に関する手法です。
また、この言葉が示す範囲は非常に広く、思想そのものを示す言葉という事もできるでしょう。
もともとは、アジャイル宣言という文書にて公表された思想です。
その中では形式にとらわれずに、無駄なものを作らず、早くモノを作る思想が宣言されています。
そのため、もともとはシステム開発から生まれた思想であるものの、近年では「機敏な」を示して「アジャイルなアプローチ」などと表現されることも多く見かけるようになりました。
「スクラム」とは?
つぎに「スクラム」を解説します。
「アジャイル」が思想そのものを示すのに対して、「スクラム」は明確に開発手法です。
アジャイルには様々な開発手法がありますが、その中で最も有名なのが「スクラム」なのです。
また、スクラムには、スクラムマスターとプロダクトオーナーという特定の役割が存在します。
ラグビーのスクラムを想像すると分かるように、チームが一丸となって開発を進めるための方法論としてスクラムが存在しています。
また、一昔前は、スクラムといえば、小規模な開発を、高頻度なサイクルで回すことを示していました。
しかし、最近では大規模スクラムなど、スクラムの集合体による大規模開発も登場しているのです。
「アジャイル」と「スクラム」の違い
それでは「アジャイル」と「スクラム」の違いはどこにあるでしょうか。
これは、示す範囲の違いといえるでしょう。
「アジャイル」は思想そのものと言えます。
アジャイル宣言で述べられた思想に準じた考えかたにを広く示してアジャイルと呼んでいるのです。
そのため、スクラムであるとは言いませんが、アジャイルであるという表現は耳にするのです。
一方の「スクラム」はより具体的な方法論の一つです。
スクラムには明確なルールや役割があり、それに従ってアジャイルに開発するのです。
ただし、スクラムはアジャイル思想を取り入れたものなので、状況に応じた柔軟に変化に対応できるスキームになっているのです。
「アジャイル」の例文
ここでは「アジャイル」の例文を挙げていきます。
・『アジャイル開発』
・『アジャイルなアプローチにより』
・『アジャイルな考え方を採用した』
・『アジャイルと言えるでしょう』
「スクラム」の例文
ここでは「スクラム」の例文を挙げていきます。
・『スクラムで開発をした』
・『スクラムのルールで仕事をする』
・『スクラムの手法を取り入れた』
・『スクラムでチームを運営した』
まとめ
このように「アジャイル」と「スクラム」は中身を知らない人に混同されがちなキーワードです。
「考え方」と「具体的手法」という明確な違いがあるので、使い方を間違えて陰で笑われないように、注意するとよいでしょう。