「ご教授いただければ幸いです」と「ご教示いただけますようお願いいたします」の違いとは?
ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解説していきます。
「ご教授いただければ幸いです」とは?
「ご教授」は相手に教えを求めるためのフレーズです。
この言葉は、相手の教える行為が、比較的時間や労力を要するものに対して使います。
極端な例では、住所や名前を聞く場合には「ご教授」は使わないのです。
また、ここでは断定的な表現を避ける語尾が採用されています。
「ご教授ください」と断定することを避けて、「ご教授いただければ幸いです」としているのです。
敬語表現には、この例のように断定を避けることで丁寧にする表現方法があるのです。
「ご教示いただけますようお願いいたします」とは?
「ご教示」も相手に教えを求めるためのフレーズです。
しかし、こちらは「ご教授」と異なり、比較的軽い内容に対して使えます。
たとえば、住所や名前を聞くだけならば「ご教示」を使えるのです。
また、ここでも語尾の断定を避ける表現が使用されています。
「ご教示いただけますようお願いいたします」とすることで断定を避けているのです。
表現の形は異なりますが、断定表現を避けることで丁寧さを向上させるという、同じ目的で使用されているのです。
「ご教授いただければ幸いです」と「ご教示いただけますようお願いいたします」の違い
それでは「ご教授いただければ幸いです」と「ご教示いただけますようお願いいたします」の違いは何でしょうか。
まず、最も大きな違いは「教える内容のレベル感」にあります。
「ご教授」は教えるのに時間のかかるもの、「ご教示」は即答できるもののというレベル感の違いがあるのです。
つぎに、語尾の婉曲表現に違いがあります。
しかしこれは、断定を避ける目的としては同じ役割を担うものです。
そのため、意味的には大きな違いがないと言えるでしょう。
「ご教授いただければ幸いです」の例文
ここでは「ご教授いただければ幸いです」の例文を挙げていきます。
・『社会の法則をご教授いただければ幸いです』
・『最新理論をご教授いただければ幸いです』
・『営業の秘訣をご教授いただければ幸いです』
・『昇進する方法をご教授いただければ幸いです』
「ご教示いただけますようお願いいたします」の例文
ここでは「ご教示いただけますようお願いいたします」の例文を挙げていきます。
・『お名前をご教示いただけますようお願いいたします』
・『勤務場所をご教示いただけますようお願いいたします』
・『連絡先をご教示いただけますようお願いいたします』
・『好きな食べ物をご教示いただけますようお願いいたします』
まとめ
このように「ご教授いただければ幸いです」と「ご教示いただけますようお願いいたします」は、どちらも「教えてくれ」を示す言葉です。
しかし、教えてもらう内容のレベルによって「ご教授」と「ご教示」を使い分ける必要があるのです。