この記事では、「存じる」と「思います」の違いを分かりやすく説明していきます。
「存じる」とは?
「存じる」は「ぞんじる」と読み「存ずる」の変化した言葉で、意味は以下の通りです。
1つ目は「知る」の謙譲語という意味で、あるものごとを認識していることのへりくだった表現です。
2つ目は「承知する」の謙譲語という意味で、理解して受け入れることのへりくだった表現です。
3つ目は「思う」の謙譲語で、あることを頭に思い浮かべることのへりくだった表現です。
4つ目は「考える」の謙譲語で、あることについて思考を巡らすことのへりくだった表現です。
上記に共通するのは「心に留めることの謙譲語」という意味です。
「存じる」の使い方
「存じる」は動詞として「存じる・存じた」と使われます。
日常会話では「存じます」と丁寧語で使われることが多く、更に目上の人に対しては「存じ上げます」などと謙譲語を重ねて使われます。
基本的に、「知る」「承知する」「思う」「考える」の謙譲語として、「理解する」「受け入れる」「思い浮かべる」「思考する」という意味で使われる言葉です。
「思います」とは?
「思います」は「おもいます」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「その様に判断します」という意味で、あるものごとに対してその様に信じていることです。
2つ目は「そう決意します」という意味で、自分がある行動を決心することです。
3つ目は「怪しんでいます」という意味で、正体が分からず疑っていることです。
4つ目は「推量します」という意味で、見えないものについてあれこれ推し量ることです。
5つ目は「想像します」という意味で、分からないことに対してあれこれと思いを巡らすいことです。
上記に共通するのは「その様に考えることの丁寧語」という意味です。
「思います」の使い方
「思います」は動詞として「思います・思いました」「~とは思いません」などと使われます。
基本的に、動詞「思う」の丁寧語として、その様に判断することや、その様に推し量ること、あれこれ想像することに使われる言葉です。
「存じる」と「思います」の違い
「存じる」は「知る」「承知する」「思う」「考える」の謙譲語として、「理解する」「受け入れる」「思い浮かべる」「思考する」という意味です。
「思います」は「思う」の丁寧語として、「その様に判断すること」「その様に推し量ること」「あれこれ想像すること」という意味です。
「存じる」の例文
・『お名前は良く存じております』
・『差し出がましいとは存じますがどうぞお使い下さい』
・『お忙しいとは存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます』
・『お元気にお過ごしのことと存じます』
「思います」の例文
・『私はこれで正解だと思います』
・『このやり方でいきたいと思います』
・『可能性はゼロではないと思います』
・『もっと知識を身に付けたいと思います』
まとめ
今回は「存じる」と「思います」について紹介しました。
「存じる」は「謙譲語」、「思います」は「丁寧語」と覚えておきましょう。