外国語を使う仕事「翻訳家」と「通訳者」の違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、「翻訳家」と「通訳者」の違いについて解説します。
「翻訳家」とは?
「翻訳家」とは、「文章を別の言語に訳す職業」です。
言語を別の言語に置き換えて意味が理解できるようにすることを「訳す」といいます。
「翻訳家」とは「書類や本などを訳す仕事」を指します。
一般的に「翻訳」というのは「言語を用いて記された文字や文章を言語から別の言語に訳すこと」という意味で使われる表現です。
外国語で書かれた契約書や学術書などをもともとの内容が正確に伝わるよう意味は変えずに別の言語に置き換えるのが「翻訳家」の仕事です。
「通訳者」とは?
「通訳者」とは、「異なる言語しか話せない人同士の間に立ち言葉を訳して会話の仲介をする職業」です。
「通訳者」というのは簡単にいえば「言葉を訳して言葉が通じない人同士の会話を手助けする人」です。
英語しか話せない人と日本語しか話せな人がいるとき、日本語も英語も話せる人がそれぞれの会話を訳して相手に内容を伝えれば会話が成立します。
そのような「言語を訳する会話の仲介者」が「通訳者」です。
職業としての「通訳者」は依頼を受けて外国企業との取引や外国人との会談の場に出向きそれぞれの言葉を訳して相手に伝える仕事を担当します。
「翻訳家」と「通訳者」の仕事の違い
「翻訳家」と「通訳者」はどちらも異なる言語を訳す仕事ですが「訳す対象」が異なります。
「翻訳家」が手がけるのや書類や本など文字で書かれた言語です。
英語で書かれた本を日本語の本にしたりフランス語で書かれた契約書類を日本語の書類にしたりといったように文字としての言語を訳す職業です。
「通訳者」は会話や話し合いなど人が話す内容を訳します。
契約交渉や会議など言葉の通じない人同士の話す内容をそれぞれ訳して伝え、それに対する返答を再び訳して伝えるという形で会話の仲立ちをします。
書き言葉を訳すのが「翻訳家」、話し言葉を訳すのが「通訳者」という違いで区別されます。
「翻訳家」と「通訳者」の仕事の違い(給料面の考察)
「翻訳家」の平均年収は450~600万円、「通訳者」の平均年収は350~550万円です。
プロとして活躍している「翻訳家」が手がけるのは大金が動く取引で使われる契約書や貴重な記述がある学術書など専門性の高いものが多く、その分だけ給料も若干高めです。
「通訳者」は翻訳作業とは違い執筆時間が必要ないため給料は若干低くなっています。
まとめ
「翻訳家」と「通訳者」はどちらも外国語が話せればできるだろうと思われがちですが決してそんなことはありません。
言葉の意味を正確に伝えるには高い言語能力と単語知識が必要であり、ただ外国が使えるだけではできない仕事です。
将来外国語力を活かした仕事につきたいと考えているなら具体的な仕事内容を確認しておきましょう。