この記事では、「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の意味を分かりやすく説明していきます。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」とは?意味
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」は、「目上の人に対して何かしてもらいたいとお願いする時の非常に丁寧な表現」という意味です。
相手に対して、あることをしてもらう訳にはいかないですかと、疑問形で申し出る時に使われます。
口語にすると「~してもらうことはできませんか」になります。
非常に回りくどい表現ですが、文法的に間違いではなく、最上級のへりうだった表現です。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の成り立ちや使われるシーン
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の成り立ちや使われるシーンは以下の通りです。
1つ目は、目上の人に、切羽詰まった状態で必死にお願いする時です。
2つ目は、接客業でお客に対してお店側の都合でお願いごとをする時です。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の成り立ち
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」は「~していただく+訳にはまいりません+でしょうか」で成り立っています。
「~していただく」は「~してもらう」の謙譲語、「訳にはまいりません」は、「訳にはいかない」の謙譲語「訳にはまいらぬ」を丁寧にした言葉で「そうすることはできない」という意味、「でしょうか」は「だろうか」の丁寧語です。
謙譲語と丁寧語が使われているので、目上の人に使えます。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」が使われるシーン
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」が使われるのは以下の様なシーンです。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の言葉の使い方や使われ方
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
『大変恐縮ですが、お席をお詰めしていただく訳にはまいりませんでしょうか』
お店が混雑している時に、椅子に荷物を置いたり、4人掛けのテーブルを一人で使用しているお客さんに店員が掛ける言葉です。
『大変恐れ入りますが、融資していただく訳にはまいりせんでしょうか』
会社の経営が悪化して、銀行に必死で融資のお願いをする時に使われます。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の類語や言いかえ
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」の類語や言いかえは以下の通りです。
「~してくださる訳にはまいりませんでしょうか」
「~していただく」は「~してもらう」の謙譲語、「~してくださる」は「~してくれる」の尊敬語、動作の主体が自分か相手かという違いです。
まとめ
今回は「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」について紹介しました。
「~していただく訳にはまいりませんでしょうか」は、「あることをして欲しいと相手のお願いする時に非常に丁寧な表現」と覚えておきましょう。