この記事ではビジネスシーンでしばしば使われる「~して頂けたら幸いです」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「~して頂けたら幸いです」とは?意味
「~して頂けたら幸いです」とは、「~してもらえれば助かりますや、嬉しいです」を意味する敬語表現として使われている言葉です。
この「~して頂けたら幸いです」においては、「~して」の部分には動詞が来ます。
従って、「頂けたら」は補助動詞の仮定形となり、正しくは「頂けたら」ではなく、平仮名表記の「いただけたら」とするのが正しいと言えます。
補足すると、漢字表記の「頂く」は、動詞の「食べる」や「飲む」の謙譲語の場合に使い、補助動詞として使う場合には平仮名表記とするルールがあり、補助動詞として使われているこの表現では、「いただく」を使うべきなのです。
この記事では、以降も表題の「~して頂けたら幸いです」と記しますが、正しくは「~していただけたら幸いです」と、置き換えて読んでください。
「~して頂けたら幸いです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この「~して頂けたら幸いです」は、相手に何かをお願いする際に、その気持ちを丁寧に伝える言葉として使われるもので、その言葉には何かをしてもらうことで自分に利が得られると言ったニュアンスが含まれている場合もあります。
敬語表現ですので、もちろん目上の人や取引先の方にも使わる言葉です。
さらに敬意を高めた表現にしたい場合は、「~して頂けたら幸いに存じます」の表現で使われます。
また、「~して頂けたら幸いです」の仮定を表す「たら」を、同じく仮定を表す「れば」に換えた「~して頂ければ幸いです」と表現されることも、少なくありません。
一般的に、この「たら」は、「明日雨が降ったら中止します」のように、一回限りの仮定と対応に使われます。
一方の「れば」は「予算オーバーなら買いません」と、仮定と対応が繰り返し、同じような場合に使われます。
従って、どういうケースでこの表現を使うかによって、どちらが正解かは言えませんが、その違いを意識せずに使われることが多く、ビジネスで慣用句的に使われる場合には、「~して頂ければ幸いです」の方がよく見聞きすると言えます。
「~して頂けたら幸いです」を使った例文
・『弊社にお越し頂けたら幸いです』
・『今週中にお返事して頂けたら幸いです』
・『弊社で講演して頂けたら幸いです』
「~して頂けたら幸いです」の言い換え
「~して頂けたら幸いです」における「幸いです」の言い換えとしては、「嬉しいです」や「ありがたいです」が挙げられます。
また敬意をさらに高めた「~して頂けたら幸いに存じます」の「幸いに存じます」の場合は、「嬉しく存じます」や「ありがたく存じます」と言い換えることが出来ます。
まとめ
「~して頂けたら幸いです」とは、「~してもらえれば助かりますや、嬉しいです」を意味する敬語表現として使われている言葉です。
この表現における「頂けたら」は動詞ではなく、補助動詞なので「いただけたら」と平仮名表記とするのが正し使い方です。