この記事では、「アクションラーニング」と「アクティブラーニング」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アクションラーニング」とは?
「アクションラーニング」には、ふたつの意味合いが定義されています。
ひとつ目は、「プロセス」で、「小グループで問題に取り組む過程で、行動し、反省を繰り返すことで学習を深めていく」というものです。
ふたつ目は、「プログラム」で、「個人、チーム、リーダー、といった役目から組織を構築し、その組織が学習することで、それぞれの立場や連携の中で、問題解決のアイデアを生み出すことを目指す」というものです。
「アクティブラーニング」とは?
「アクティブラーニング」は文部科学省が推進する学習方法で、定義付けもなされています。
「アクティブ」は「積極的な」という意味合いがあることから、従来の「受動的な」、つまり、「先生が生徒に一方的に教える」というスタイルから、「生徒が積極的、能動的に授業に取り組める仕組みや学習方法」を表しています。
ちなみに、文部科学省の定義では、「生徒」ではなく、少し難しい言い方の「学修者」という言葉が使われています。
「アクションラーニング」と「アクティブラーニング」の違い
「アクションラーニング」には、「組織として行動を起こし、その過程から問題点や課題を見出し、よりよい改善策を生み出していく」というニュアンスが含まれています。
一方で、「アクティブラーニング」には、「生徒(学修者)が自ら授業に積極的に参加できる仕組みや学習方法」というニュアンスが含まれています。
ですから、どちらも「積極的に行動する」という意味では共通点がありますが、「組織的な行動」か「生徒一人ひとりの行動」かの違いがあることが分かります。
「アクションラーニング」のポイント
「アクションラーニング」では、「組織」に着目しています。
組織というものは、各個人が集まり行動する過程で、そこにリーダーが生まれます。
リーダーを中心に問題の解決に取り組み、さらに、よりよい方向へ進むための改善策を生み出していくことが出来ます。
この仕組みを学習の「手法」として取り入れることで、リーダーの育成、組織が抱える問題の可視化、組織の開発などについても取り組むことが出来ます。
「アクティブラーニング」のポイント
「アクティブラーニング」では、「資質、能力の開発」に着目しています。
生徒が積極的な行動を取ることで、主体的に物事を判断する力を身につけることが出来ます。
また、様々な出来事や経験から、多様な社会の中で“自分の位置づけ”が出来る力を養うことが出来ます。
お互いの意見や考え方、価値観を認め合う社会への理解や学びが、これからの時代には必要な要素であると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「アクションラーニング」と「アクティブラーニング」は、学習方法や、取り組みへの仕組み作りの違いがあることが分かりました。
「アクションラーニング」は、欧米のビジネススクールにおいて、学習手法の主流となっています。
「アクティブラーニング」は、文部科学省の推進をはじめ、国内でも有効な学習手法として注目を集めています。
それぞれのメリットを生かし、これからの時代を切り開く人材の育成に力を入れていることが伺えます。