「エスカレーション」と「報告」の違いとは?(ビジネス用語)を分かりやすく解釈

「エスカレーション」と「報告」の違い ビジネス用語【二語】

この記事では、「エスカレーション」「報告」の違いを分かりやすく説明していきます。

「エスカレーション」とは?

エスカレーションは、英語の「escalation」が元となっている言葉です。

言葉の意味としては、「拡大」「上昇」「激化」「深刻化」などがあります。

エスカレーションは主に、下記のようなケースで実施されます。

・権限が必要となる大きな内容への対応について上司などの上位の立場に判断を仰ぐ
・現在対応している個人、チーム内では知識、経験を有しておらず対処が困難な課題などを専門のチームに実施してもらう
エスカレーションは主に、障害対応や顧客とのやり取りにおいて想定外や緊急事態が発生した時に実施されることが多いです。

「エスカレーション」の例文

・本日発生したシステム障害について、このままの状況でシステム稼働を続けると多くの顧客に影響が出る予測が出たため、上司にエスカレーションし、システムの停止の判断を仰いだ
・製品サービスについての問い合わせについて、類似の対応事例が存在しなかった問い合わせを製品開発部隊にエスカレーションした


「報告」とは?

報告とは、「報じる」「告げる」ことを指す言葉です。

具体的には、特定の仕事・作業や任務を行なった個人・チームが、その結果や途中経過について知らせることを言います。

知らせる手段については、口頭、文面など知らせる内容や知らせる相手先に応じて変わります。

報告は主に、下記のようなケースで実施されます。

・依頼された仕事について、依頼主に対して完了した旨を知らせる。もし未完であれば、完了見込みや現在の状況について知らせる
・実施した内容を、あらかじめ定められた所定のテンプレートに記載して提出する
・チームを代表して物事に従事した個人が、チーム内での情報共有を行うために、物事について共有する
・週ごと、月ごとなど、特定の単位での結果を共有する

「報告」の例文

・昨日上司から依頼された顧客対応について、完了の旨と、顧客が言っていた懸念事項について報告した
・先月行なった出張について、出張報告書を記載して提出した
・調査報告として、競合先企業の製品についてのヒアリング結果がマーケティング部門内で共有された
・売上げを月ごとにまとめ、月次売上げ報告を営業担当役員に実施している

「エスカレーション」と「報告」の違い

この2つの言葉には大きな違いとして下記があります。

「エスカレーション」:権限がない、技術・知識がないなどの理由で、現在対応しているメンバーで解決することが困難な内容について、然るべきメンバーへ取り次ぐこと
「報告」:すでに実施している仕事について、内容を知らせることで判断を仰いだり、相手の仕事がより円滑に進むようにすること

まとめ

最近よく使われるようになってきた「エスカレーション」と、昔からビジネスの場で使われていた「報告」について、状況に応じて使い分けることでスムーズな仕事につなげることができます。