この記事では「架け橋」と「懸け橋」の違いを解説します。
「架け橋」とは?
一方から他方へとまたぐように渡した橋のことです。
またぐような形になっているものを指します。
大きな川があります。
ここを飛び越えて向こう岸に行くのは無理です。
そのため、川の上を通るための構造物が必要です。
この構造物を橋といいます。
川の一方の岸から反対側のもう一方の岸に向かって橋を設置します。
こうすると川をまたぐような形になります。
このように作られている橋を意味する言葉です。
川だけでなく、谷に作られる物も指しています。
また、橋渡しという意味もあります。
橋をまたぐように作ることです。
「懸け橋」とは?
「懸け橋」の主な意味は3つあります。
1つめは、険し崖に沿って通るために設けられている棚のような道です。
険しく切り立った崖があります。
そこには人が通れる道はありません。
しかし、ある場所に行きたいので、この崖を通らなければなりません。
そこで、崖に沿うような形で構造物を設置しました。
構造物が崖から突き出た形になっており、構造物の上を人が歩くことができます。
これは桟道ともいいます。
2つめの意味は、一方と他方をまたぐように渡した橋のことです。
深い谷があり、向こう側に行くことができません。
そこで、一方の側から反対のもう一方の側に向かって橋を設置しました。
谷をまたぐような形になっています。
こういった形の橋を指す言葉です。
3つめは、ある者とある者との間に入って、うまくいくように世話をすること、またその人のことです。
サッカーチームの合宿のことで説明をします。
合宿には、選手、監督、サポートのスタッフが参加をしています。
スタッフは、選手たちの食事の世話をしたり、眠る場所を整えたりなど身の回りのことや、休憩の手伝いをしたりなどしています。
しかし、選手とスタッフの関係は悪いようです。
チームの中のあるメンバー、仮にAさんとします、は他の選手とスタッフの間に入って、何とかうまくまとまるように努力をしました。
このときのAさんは、選手とスタッフの「懸け橋」ということができます。
「架け橋」と「懸け橋」の違い
一方と他方をまたぐように渡された橋という意味では同じです。
ある者とある者との間に入ってうまく世話をすることやその人の意味では、「懸け橋」の漢字を使用します。
「架」の漢字の場合は具体的な構造物、「懸」の漢字の場合は抽象的なものを指します。
「架け橋」の例文
・『架け橋を作る』
・『架け橋を渡る』
・『架け橋の設計をする』
・『架け橋のメンテナンスをする』
「懸け橋」の例文
・『懸け橋となりたい』
・『日本と世界の懸け橋』
・『古典文化と科学の懸け橋』
・『お客様と企業の懸け橋』
まとめ
読み方は同じで、一方と他方をまたぐように設置される橋を指す点も同じです。
「架」は具体的なもの、「懸」は抽象的なものを指す点が、2つの言葉の異なるところです。