「過日着任いたします」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「過日着任いたします」とは?
「過日着任いたします」は、少し違和感のある表現だと言えます。
違和感の原因は、「過日」という単語と「着任いたします」の組み合わせにあります。
「過日」は「かじつ」と読みます。
これは「過ぎた日」を示す言葉です。
つまり過去の日付を示すのです。
これに対して「着任いたします」は、未到来の事実を表現している言葉です。
「いたします」は「します」を意味する謙譲語であり、現在もしくは未来を示す言葉なのです。
つまり、過去を示す「過日」と未来を示す「着任いたします」は、組み合わせて使用するものではないのです。
よって、ここでは「過日着任いたしました」のように使用すれば、自然な使い方になるのです。
なお、現代のビジネスシーンでは「過日」という言葉はあまり使用されません。
多くの場合は、「先日」や「以前」などの一般的な表現が選択されるのです。
「過日着任いたします」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「過日着任いたします」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、あなたの部署に新しい人員が配属されたとします。
その人員は既に数か月前に着任済だったのです。
このような場合には、「その人員であれば、過日着任いたします」と述べるとどうでしょうか。
これでは、文章の時点が過去と現在で入り混じってしまうのです。
このような場合は、「過日着任いたしました」のように言い換えるとよいでしょう。
これによって、言葉の時点が過去に統一されるのです。
この言葉を使用する場合が、「過日」という表現が一般的ではない点に注意しましょう。
日常会話で使用するようなものではないので、より一般的な表現を使用するとよいでしょう。
「過日着任いたします」を使った例文
「過日着任いたします」を使った例文を挙げます。
例文として挙げていますが、「いたします」は「いたしました」に言い換えて使用するのが良いでしょう。
・『その人員であれば、過日着任いたします』
・『彼らは異動により、過日着任いたします』
・『転勤した上で、過日着任いたします』
「過日着任いたします」の類語と敬語での言いかえ
「過日着任いたします」の類語と敬語を解説していきます。
「過日着任いたします」の類似表現
「過日着任いたします」の類似表現には、「昔日着任いたします」があります。
「過日」と「昔日」は、同じような意味を持つ言葉だと言えるのです。
「過日着任いたします」の敬語表現
「過日着任いたします」を別な方法で敬語表現にするとどうでしょう。
たとえば「過日着任します」に言いかえできます。
まとめ
このように「過日着任いたします」は、言葉の時点が過去と現在で混在していると言えます。
語尾を「いたしました」などに変更して、時点を統一する事をお勧めします。